anotherlife? | ナノ


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アヤコのご飯は、それはもう美味しかった。わかめと豆腐の味噌汁もあったし!

後でちょっと聞いたら、
「作り方は普通よ。ただ、お豆腐と卵はこだわりがあるの!」
って可愛い笑顔で言ってくれた。

アヤコが妹だったら良かったのにな。
あれで僕よりも年上、しかも7つ違いとか認めない。






「んじゃ、ここがユウキの部屋な」

「はい。本当にありがとうございます」

「気にすんなよ。ユウキはもう俺の家族だからな」

「・・・家族」

「ああ、家族だ」



ずっと、苦手だった単語。触れたらチクリととげが刺さるような、そんな印象があったのに。
それなのに、どうしてこんな柔らかいんだろう。



「暖かいんですね」

「何が?」

「何かがです」




自分でもよくわからないです。

だって、知らなかったんだよ。
誰も教えてくれなかったんだ。



「じゃ、俺は部屋戻るな。隣だし、何かあったらすぐ言えよ!!」

「はい。わかりました」

「いい子だな。お休み。」

「いい子なんて年じゃないです!!」



結局僕の反論も虚しく、コウは笑いながら部屋に戻っていった。



「僕も入ってみましょう・・・」



カチャ、と可愛らしい音と共にドアを開く。



「・・・え、凄。」



部屋の中には、基本的な家具(ベッド、机、テレビ、パソコン、箪笥、ソファ等)が全部揃ってる。

凄いよ。ここだけで快適に暮らせる。



 カタ カタ・・・



あ、ボール動いた!

・・・とりあえず出してみようかな、うん。



『・・・・・・誰だ?』

「ポニータ・・・!!」

『・・・だったら何だよ?』



光と一緒にボールから出てきたのはポニータでした。


やっばい可愛い。抱き締めたい。

あ、でも声的に♂、かな?

どっちにしろ可愛いなああ・・・!


『人間か。じゃあ俺の声聞こえねーはずだな』



ポニータ君がポソリと呟く。

ポニータ君のその声は可愛らしいその姿に合わない、低く重くて僕を警戒しきった声だった。

うん、しっかり聞こえちゃってます。

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