●●●And you
「おぉ、皆なんかスゴイな…。」
改めて全員で集まってみると、なかなかバラエティに富んでいる。
妖怪大戦争でも始まりそうだ。
「跳子、頑張ったなー。」
狐の尻尾をフサフサとさせながら菅原が跳子の頭を撫でる。
嬉しそうに「はい!」と元気に返事をした跳子が笑った。
『いやぁ正直かなり頑張りました!』
「頑張った方向性が間違っているのもあるけどな…。」
『最初皆で同じ衣装で"進撃"とかやりたかったんですけどねー。』
「おっ!立体機動装置?!」
『いや、そこまでは無理ですけど!…ただそうなると旭先輩と月島がどうしても裸体に…。』
「ちょ!何で俺らは巨人側確定なの!?」
「………。」
わいわいと皆で話している中、ふとある事に気づいた澤村が不思議そうに口を開いた。
「…で、お前は何するんだ?跳子。」
『…あっ。』
ここにきてまさかの凡ミス。
跳子は自分の分を用意するのを忘れていたらしい。
「ハァ…お前らしいけどな。」
「もう仮装行列までそんな時間ないぞ?どーする?そのまま出るか?」
『えーっ!?忘れといて何ですけど、さすがに一人素のままで参加は逆に恥ずかしいです!』
「…跳子さん、ねずみ男があるとか言ってませんでした?」
『絶対やだよ!だって臭いもん!!』
「…それ、僕に着せようとしてましたよね?」
『ひぃ!一旦木綿が怖いぃ!!』
−さて、烏野の「百鬼夜行」のパレードはもうすぐ。
何を着ましょうか。
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