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「そうだよ、あとは黄色と紫だ!
最後の硝子玉は確か紫だよ!」
「それは俺も覚えてる…
あの時の願いは、俺達のことを知ってる人達が俺達のことをすっかり忘れる事…」
二人の顔に暗い影が差し、気まずい沈黙が流れる…
「エリオット、後の願いはなんだったか覚えてるか?」
「覚えてるよ。
僕が女の子になることと、フレイザーが大人になること…それと…そう!
僕が魔法使いになることだ。」
「だよな…
でも、どの願いの時にどの色を使ったか、それにどっちが願ったかはっきりとは覚えてないよな…」
「うん…こんなことなら、もっとしっかり覚えとくんだった…」
二人の間に、再び、いやな沈黙が流れた。
「そうだ、エリオット!
俺がまず宣言してみて、それで壊れなかったらおまえが宣言する。
そうすれば、願いは解除されるから青の石で何を願ったかわかるんじゃないのか?」
「フレイザー、正気でそんなこと言ってるの?
僕が男に戻ったり、君が少年に戻ったら、皆がどう思う?」
「その時は、ダルシャみたいに魔法使いに呪いをかけられてたって言えば良いじゃないか。」
「でも、僕が魔法を使えなくなったら、これから先魔物の多い場所に行った時に苦労するよ!
それに、呪いをかけられたなんて言って信じてもらえなかったらどうする?
セリナ達に一緒に旅するのはいやだって言われたら、石を探すのはとても困難になるよ。」
「言われてみればその通りだな…
じゃあ、この先、緑、黄色、紫の双子石をみつけても、解除は出来ないってことだな。
赤い石をみつけるまで、探し続けなきゃいけないわけだ。
そして、赤い双子石が見つかった後、他の双子石のある場所にもう一度やってきて魔法を解いてから帰らなきゃならないってことか。
はぁ…考えただけでもこりゃあ大変だ。」
「そのことなら大丈夫だよ。
僕、多分、転移の魔法が使えるから、すぐに飛んで来られると思う。」
「そうか、その手があったな!」
フレイザーがそう言いながら指を鳴らした時、皆が歩いて来るのが目に映った。
「なんだ、二人共そんな所にいたのか。」
「う、うん、双子石を初めて見たせいか、なんか、興奮しちゃって…」
二人はどこか不自然な笑みを浮かべる。
「もっとよく見りゃあ良いものを…おかしな奴らだな。」
ラスターの呆れた様子にも、二人はただ笑うだけだった。
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