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28

「さぁて、今日もバイトに行きますか」


「中学生ができるバイトは新聞配達だけなんだぞー」


「学校にバレたらヤバいわよ」


「バイトじゃないよ、お手伝い!」


「「さっきバイトって言ったじゃん(じゃない)」」


「うっ…」


楓は何も言いかえせず言葉につまった


「もしかして昨日のベンツと関係あったりする?」


「白状しなさい」


(ひえー!)


「とりあえず、明日話すから!2人とも部活あるんでしょう?」


「そうなんだよーもう少しで大会なんだよ!」


「今はどの部活も県大会間近だからね。私もマネージャーの仕事をしないと」


楓は明日絶対話すという約束をして、校門に向かった


というより逃げた


「相変わらず、逃げ足だけは早いんだから」


「まったくだわ…」


亜沙美と美香は鞄に道具を入れると部活をしに教室を出た


「今日は白金さんが迎えに来てくれるんだけど…跡部さんみたく目立つ車でこなきゃいいんだけど…」


楓は下駄箱で靴を履き替え外に出ようとした時


「げっ、ワカメ頭君」


「げっとはなんですか、げっとは…」


ばったり赤也と昇降口で会ってしまった


楓はまた何か言われるのが嫌で早く立ち去ろうとすると、いきなり赤也は頭を下げた


「すみませんでしたっ!」


「えっ?」


「その…これからは追いかけまわしたりしないんで逃げないで欲しいスッ…それと足大丈夫スッか?」


赤也は楓の足の様子を目でうかがった


「あぁ、足ならもう大丈夫だから全然気にしないで!」


「なら、よかったスッ…あれから真田先輩に叱られて大変だったんですから〜!」


(いや、叱られるのは君が悪いからだよワカメ頭君!)


「それと、いい加減"ワカメ頭君"じゃなくて名前で呼んでください!」


赤也は楓に"ワカメ頭君"と呼ばれるが嫌みたいだ


「えっと、切原君?」


「赤也でいいスッよ〜」


「じゃぁ、赤也君!」


「なら俺は、楓先輩って呼ばさせてもらうスッ!じゃ、楓先輩俺部活あるんで、また!」


赤也はニッと笑うと走って行ってしまった


「あたしも早くいかなきゃ!」


楓も校門へと走るのであった


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