「問題?」
「そう問題!あたしが、今から言うレッドデータアニマルについて説明して」
「フッ…いいだろう、その勝負受けてたとう。負けはいけないからな」
「じゃぁ…1つ目、イリオモテヤマネコ」
楓は本当に言えるのかなぁと思いながら、柳を見た
「イリオモテヤマネコとは、メスは頭と胴の合計の長さ約50センチ尾の長さ約25センチ、オスはメスよりひとまわり大きい。西表島にすんでおり、ネコの新種としては七十数年ぶりで発見された同時はたいへんな話題となり世界中から大変な注目を集め、1967年には国の天然記念物に指定された。地上中心の生活だが、木登りも得意だ。現在は100頭も生きていないといわれ、保護が求められている。」
柳はフゥと息をついた
「と、まぁイリオモテヤマネコについてはこんなものだ」
「柳君、すっごいね!」
「まぁ、これくらいなら簡単に覚えられ…」
"覚えられる"と言おうとした柳の声を楓が遮った
「本当、すごい!どこで息継ぎしてるの?」
「そっちのことか…」
楓の問いに柳は若干呆れ顔だ
「で、どうだ?俺の言ったことはちゃんと当たっていたか?」
「えっ?あー…」
楓は柳から目を反らした
「なんだ?まさか、イリオモテヤマネコについて分からないのに俺に問題を出したのか?」
楓は正直に頷いた
「それでは、問題にならないだろう…ということは、次の問題も名前しかしらないのか?」
「はい、おっしゃる通りです。」
「なら、俺がその動物について教えよう。次は何の動物について知りたいんだ?」
もはやその後は、問題ではなく柳のレッドデータアニマル講座になったのは言うまでもない
「じゃぁ、次はノドジロルインコについて!」
「ノドジロルインコとは───…」
楓はこうして有意義な昼休みを過ごした