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- ナノ -
09


───昼休み


「おぅ、仁王!」


「どうしたんじゃ、ブン太に赤也。」


「実は、仁王先輩に聞きたい事があって…って、ああぁぁーっ!


「ねぇ亜沙美、美香…なんか嫌な感じするんだけど…」


「いるわよ、ワカメ頭君」


「仁王君とあと丸井君?も」


楓はあの時、みたいにそろーり振り返るとバッチリ目があった


「丸井先輩、仁王先輩!あの人すっ!」


「…桜崎がどうかしたのか?」


仁王は目線を楓に向ける


「あの人が、向日さんなみにジャンプしてた人!」


「桜崎がか?あいつはとくに運動神経が良いわけじゃないぜよ。」


「でも、本当にそうなんですって!」


赤也は楓のところに行くと、いきなり腕を掴んだ


「な、何?」


楓は今にも赤也から逃げだしそうな勢いだ


「お前、あの時すげぇジャンプしてたよな?」


「なんのこと?ね、寝ぼけてたんじゃないの?」


楓はワカメ頭君を説得しようと試みるが、ワカメ頭君は聞き入れてくれる様子はないみたいだ


「もう一度で、いいからあのジャンプして下さいよ!」


「だから、勘違いだよ!あたしは知らない!」


楓は逃げるしかないと思い、赤也の手を振り払い廊下にダッシュした


「あ、待てよ!」


「あ〜あ、楓も逃げなきゃ変に疑われないのにね…」


「確かにそれもそうね。でも、楓のあのジャンプは私たちも見てたから実は否定できないんだけどね…」


亜沙美と美香の言葉を聞き、ブン太と仁王は少なからず赤也のことを少し信じた


「あの桜崎がのぉ…」


「仁王、お前なんか考えてるだろ?」


「ピヨ…」


「つーか、あの人すっげえ足早え…もう、廊下にいねえや…」


赤也は楓を追いかけようとしたが、教室から出たら楓の姿はもう見当たらなかった


「つーか、それは早すぎだろい」


「まぁ、別にいいっすよ…クラスが分かったんだからもうに逃げられねぇぜ!」


「つーか、赤也もムキになりすぎだろい…」


「なんか、逃げられると余計に捕まえたくなるッス!」


((まったく、楓も厄介なのに目をつけられたわね))


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