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「はぁ〜なんか今日はすっごく疲れた」


「今日は早く帰ったら?」


「そう、だね…」


楓はあのあと、昼休みが終わるギリギリの時間に戻ってきたのだ


ちなみに、戻ってきた時にはもう二人はいなくなっていて仁王が席に座っていた


「今日はもうあの人たちに会いたくないから帰る。二人は部活?」


「うん、そうだよ!」


「えぇ、そうよ」


ちなみに亜沙美はバレー部だったりする


「亜沙美、部活頑張ってね!美香もマネの仕事頑張ってね!バイバイ!」


「おぅ!気をつけて帰れよ!」


「楓、また明日ね。」


楓はこうして二人と別れ無事校門までたどり着いたのだが、


「オイ、そこお前…立海の生徒だな?悪いが、テニス部まで案内してくれないか?」


「えっ、あたしですか?」


最後の最後であまり関わりたくないテニス部の名前を出された


声のするほうを見るとそこには、容姿端麗で泣き黒子がこれまた素敵な人が立っていた


(…イ、イケメン!)


(ん、この女…たしか…白金から貰った資料に載ってた…)


泣きぼくろが特徴な男、もといい跡部景吾は面白いものを見つけたかのようにニヤリと口元をつりあげた


「悪いが案内、頼めるか?お嬢ちゃん」


「は、はい…」


楓は断るにも断りきれず、つい返事をしてしまった


(断りきれず、案内するって言ったのはいいけど…もし、ワカメ頭君にあったらどうしよー)


楓は今さらながら後悔していた

楓がそんなことを考えているとは知らない跡部もまた、考えごとをしていた


(もし、こいつがミュウミュウなら体のどこかにアザがあるはずなんだが…)


「…!」


跡部は楓の首のうしろ、うなじにあるアザを見て目を見開いた


(ビンゴか!だが、桃宮達にただミュウミュウを見つけたって言うのはつまらねぇな…)


二人がそれぞれ考えごとをしているうちに、テニスコートについた


「ここがテニスコートです。」


「あぁ、わざわざすまなかったな。」


「い、いえ…じゃぁ、私はこれで…」


楓はワカメ頭君に見つかる前に早々と立ち去ろうとした


「本当に、すまなかったな…じゃぁ、また近いうちに会おうぜ桜崎楓…」


跡部は楓の耳元で囁くと、テニスコートに向かって歩いていった


「なんで…私の名前…」


楓はただ唖然とその場に立ち尽くした


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