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案の定過ぎる…!
頭を抑えたくなる様子がそこにはあった。
『何やってんの、レオン…!』
作戦は勿論、いのちをだいじに
レオンの周囲にはかなり近づいたガナード数体。
慌てて走り、自分が狙える位置に向かう。
50口径で少し離れた位置にいるガナードたちを打ち抜いた。
レオンも体術とナイフ、時折銃を使って、数分のうちに敵は全て殲滅される。
道を戻ってみれば、降りていた扉も開いており、少し驚きながらも、戻った。
…そして気がついた。
『案外、高い…嘘だろー…。』
思わず、後ずさりする。
「ヒサメ?どうした?」
「えっと、いや、その…なんて言うか。」
「…ヒサメ?」
気にしないで、と告げて、彼から見えない位置にまで下がった。
心臓を押さえて深呼吸。
どこか、階段みたいになってるところないかなぁ。
そうすれば、そこの部分でどうにかできるんだけど…ないな。
「ヒサメ?どうした?」
「あー、うん、今、行くよ、うん、今。」
「…もしかして、怖いのか?」
その言葉に返す言葉がなく、思わず目を伏せる。
彼からは見えないが、まあ、どういうことかはわかったのだろう。
「大丈夫だ。絶対抱きとめてやるから。」
「…足場になってくれれば。」
「残念ながら、それは難しいな。」
ひょこ、と頭だけ出して、様子をうかがう。
困ったようにするレオンに目を伏せて、絶対受け止めてくれる?と聞いた。
小さく笑って、彼は答える。
「ああ、勿論。」