ナマモノ | ナノ



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壁に近づいて、まず、ブーツを脱ぐ。
一気に視線が下がり、思わず肩を落とす。
それから、日本刀を降ろして、コートを脱いだ。
太腿のホルダーと50口径、それから、弾倉二つだけ持って、レオンを見上げた。

身長は、印象に大きく影響する

なんだか、目を逸らされた気がする。
気がするっていうか、事実、逸らされた。

「…なに。」
「…いや、その…可愛いと思って。」
「どうせ小さいよ、いいから、足場になって。」

腰に手を当てて、眉を寄せる。
あ、ああ…、と目線を逸らしたまましゃがみ込んだ彼の肩に足を乗せた。
彼が立ち上がり、簡単に登れるようになる。
よいしょ、と登ってスイッチを目指す。
真後ろから物音がして、びっくりしながら後ろを振り向いた。
どうやら、レオンが何かしたらしく、私とチェンソーを持った男の人が檻のような扉を挟んでいる状態だ。
これは、扉を降ろしてくれたレオンに感謝するべきかなぁ?
なんて思いながら、銃を構えた。
が、ライフルを構えたレオンが視界に入り、くるりと背を向ける。
とりあえず、スイッチを押して、さっさと降りよう。
そう考えて、走る。
後ろで時折銃声がするのが怖いが、ふ、と小さく息を吐いて自分に驚く。
何でこんな安心してるんだか。
…理由はわかってはいるけど、だからと言って、認めたくはない。
スイッチにつく。
…スイッチだと思ったが、どうやら、パズルのようだ。
肩をすくめて、案外簡単なそのパズルを解く。
瞬間、出口らしきそれが、開いた。
これでオッケーらしい、良かった、と胸を撫で下ろす。
が、次の瞬間、その出口らしきところと、私の向かっていた方向からガナードが現れた。

『そういうのやめてよね!』

50口径でガナードを打ち抜く。
が、私が撃ったより多く敵が倒された。
え?と首を傾げるが、まさか、レオンが、自分に近い敵を無視して此方の敵を攻撃したなんてことないよね?
でも、正直それしか考えられないんだけど…。
速攻で敵を倒して、レオンの方を向いた。

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