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◇えねるごんころりん(初代)

ご注意:こちらはパラレル/パロディ要素が含まれています。苦手な方はご注意ください。夢設定もありません。初代祭りの産物です!


─エネルゴンころりん─





むかしむかし、あるところに、コンボイ司令官がいました。
コンボイ司令官は、いつものように、山でメガトロンを倒す訓練をしていました。

『お前は年をとりすぎた時代遅れのロボットだ、スクラップがにあうぞ!』

とうっ!!
とエナジーアックスを振り下ろした先はなんと、ホイルジャックがたんせいこめて世話をしている木でした。彼はろうごのたのしみだ、といつも木を世話していましたので、誤って切り倒してしまったことをすぐにコンボイ司令官はしまった!と後悔しましたが、それよりもさっきのセリフの言い回しが正義の戦士としてふさわしいか、ということを考えていました。
そんなこんなで、何通りかセリフの練習をしていたコンボイ司令官でしたが、ちょうどお昼になりましたので、先ほど力みすぎて思わず切ってしまった切り株に腰掛けて、マイスター副官が作ってくれたエネルゴンおむすびの包みを開こうとした、

その時である!!


包みの中から、マイスター副官がたんせいこめて作ったベーコンマヨネーズエネルゴンおむすびが、山の斜面をゴロゴロと落ちていきました。

『わ、私のベーコンマヨネーズエネルゴンおにぎりが!!』

コンボイ司令官は、慌てておむすびを追いかけました。けれども、コンボイ司令官はおむすびに追いつくことができません。トランスフォームすれば追いつくか?と思いましたが、せっかくマイスター副官が作ってくれたおむすびをタイヤで潰してしまったりしてはことだ、と思いロボットモードのままでガッシャンガッシャンと追いかけました。

『待て!待つんだおむすび!!』

おむすびが待ってくれるわけもなく、おむすびは小さな穴へ、落ちていきました。
コンボイ司令官は、コンテナからローラーを出して、穴に落としてみようと思いましたが、ローラーが穴を怖がり、かたくなに拒否をするので、無理やり落とそうとローラーを掴みました。そのさい、足を滑らせて、自ら落ちてしまいました。

『ホアアァアァアァ!!!!!!!』

…個人的に、ただこれがしたかっただけなのですが、お話はまだ終わりません。
転げ落ちたコンボイ司令官は、ある程度落ち続けて、広間にでました。広間の向こうには、なんとクリスタルシティがあるではありませんか!


『なぜ…こんなところにクリスタルシティが!』


面食らったのも無理はない。


『よっ!!コンボイ司令官!まってましたー!!』

黄色いかわいいミニボットがそういうと、わらわらとクリスタルシティからたくさんのミニボットが出てきました。

『コンボイ司令、さっきはおいしいエネルゴンをありがとうございました!お礼にこちらを受け取ってください』

黄色いのと同じ姿の赤いのがそう言うと、隣にいたUFO型の深緑のトランスフォーマーのハッチがパカッと開いて、大きなエネルゴンキューブと、小さなエネルゴンキューブが出てきました。

『うむ、だが君たちもエネルギーが必要だろう(私のおむすびを取るくらいだから)、私は小さい方のエネルゴンキューブをもらっていくよ』

そう言ってコンボイ司令官は、かわいいミニボット達に見送られ、基地へと帰ってゆきました。
そして、サイバトロンの仲間たちにこの不思議なできごとをすっかり話してしまいました。

『なんとも素敵な話ですね!』

マイスター副官もそう言って、お土産のエネルゴンキューブに並々と入った高純度のエネルゴンを、皆で分け合い、宴をたのしみました。
酔った勢いでホイルジャックに昼間の木の事を話したコンボイ司令官でしたが、翌日のメンテナンスでバラバラになったことは言うまでもありません。

そんな中、その一部始終を偵察していたものがおりました。

コンドルである!!


『でかしたぞコンドル、その地下にはこの宇宙を支配するのに充分なエネルギーがあるにちがいない!!』

メガトロンは、夜も眠らずに部下にエネルゴンおにぎりをたんまりと作らせました。
そして、朝日がのぼると部下を連れて、意気揚々とその山へと向かいました。
そして、穴を見つけました。

『この穴だな!よし、この穴にエネルゴンおむすびをすべて注ぎ込むのだ!』

サウンドウェーブがあるだけのおむすびを転がすと、メガトロンはすぐさま皆に命じました。

『デストロン軍団、アタアーック!!!』

おー!!と、ころころ穴の中を転がっていくデストロン軍団。
ある程度落ち続けて、広間にでました。広間の向こうには、なんとクリスタルシティがあるではありませんか!

『なんと美しい!メガトロン様!ここを新たな臨時基地にしては!?』

スタースクリームがそう言いましたが、メガトロンは無視しました。理由はほかでもありません。そうしてしまったらお話が長くなってしまうからです。

クリスタルシティから出てきたミニボット達は、たくさんのエネルゴンおむすびをありがとうと言いました。

『礼などはよい!そんなことよりエネルゴンを渡してもらおう』

メガトロンは、深緑のUFO型のトランスフォーマーをめざとく見つけ、

『このブサイクなずんぐりむっくりが怪しいな!』

そう言って、部下にUFO型のトランスフォーマーを襲わせました。
デストロン軍団はクリスタルシティから大量のエネルゴンキューブを盗み出し、置きみやげだと言って盛大にカノン砲を放ったメガトロンに続いて、早々に退却しました。
基地に帰ってみますと、エネルゴンキューブの中身は宇宙サビに変わってゆき、デストロン基地は大惨劇に見舞われることとなったのです。


クリスタルシティが壊滅し、悲しみのミニボット達はサイバトロンに入隊し、いつまでも、コンボイ司令官のもとではたらくことにしたのでした。一連の事件が起こったあと、後日受けたインタビューで、黄色いミニボットは次のように話しています。


"おそらく最小っていうのが最も危険になるのさ"


2009/10/01
企画/初代祭り