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みんなの一歩後ろ


「なまえ先輩ー。」
「おはよう、財前君。」
「…名前で呼んでって言うたやないですか…。」


名字で呼ぶと頬を膨らませる財前君。
本当は甘えん坊だった。
ツンツンは気が許せない人とかになるらしい。
許せたらツンデレになるらしい…。
切原君と仁王を混ぜた感じだ。


「ちょ!白石あれどうゆう事やっ!財前が懐いとる!」
「財前も心許したんやろうな。」
「あんな猫な財前見たことあらへんっ!」
「あ、せやせや。みょうじさんに委員会の事伝えたん?」
「伝えとらへんわ…。ちょ、みょうじさーん!」
「謙也さん、邪魔しんといて下さい。」
「えっ!?」
「忍足君、何かな?」


へこたれそうな忍足君に声をかける。
忍足君はヘタレなんだろうな。


「あ、委員会の事なんやけど、放送委員やった女子が転校していって今放送委員の枠が空いとるからそこに入ることになるらしいわ。あ、ちなみに俺も放送委員やで。放送するときは一緒や。」
「は?謙也さんそんなことしてええと思っとりますん?ふざけんのも大概にしてください。ってか俺と委員会変わって、いや、変われ。」
「財前君、口悪いよ。」
「ごめんなさい、なまえ先輩。」
「いや、俺に謝れっちゅう話や!」


二人の会話を聞いてると白石君が口を開く。


「前の学校では何委員やったん?」
「美化委員だよ。屋上庭園綺麗にしたり。」
「楽しそうな委員会やな。あ、そういえば幸村君もそんな事言うてた気が。」
「うん。幸村も美化委員だったから。」
「へぇ…、幸村君と仲良さそうやな。」
「ただ、同じ部活だったってだけだよ。」
「ちょ、部長。勝手に二人の世界作らんていて下さい!」
「あ、みょうじさん、明日からさっそく仕事やから。CDとか流したらするから何か持ってきてええで。」
「了解です。」


そう答えたと同時に予鈴が鳴る。


「ほな、教室戻ろか。」
「うん。」

みんなの一歩後ろを歩きあたしは教室に戻った。

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〜♪

「おっ、蓮二から、近状報告。蓮二はいつも夜にメールくれるんだよな…。」




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