君を見つけたんは、〜白石SIDE〜
「あれっ?今日いつもより白石遅かったなぁ。」
「あぁ、道案内しとったんや。」
「もしかして、朝一緒に来た子か?」
謙也がにやにやした顔で聞いてくる。
「謙也、正直今の顔気持ち悪いで。」
「白石っ!お前最近俺にひどないかっ…?!」
朝一緒に来た子。
みょうじさん。
駅にいったらやけに回りをキョロキョロしとる四天宝寺生がいたから声かけたらみょうじさんやった。
実はみょうじさんのこと結構前から知っとったんや。
みょうじさんを初めて見たんは中1の全国大会。
相手側、立海のベンチに座ってたみょうじさん。
一生懸命仲間を応援する姿を見て心臓が高鳴った。
これだけで心臓が高鳴る俺って単純なのかもしれへんけど、多分これが一目惚れってゆうんやと思う。
でも神奈川と大阪なんてめっちゃ離れとるし、接点なんてなかったからそれだけやと思って今まで過ごして来た。
そんな時やったんや。
駅で迷ってる君を見つけたんわ。
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「仲良くしてな。」
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