幸村君の彼女7
ある日の休日。

俺は彼女とカラオケに来ていた。




「精市とお出かけするの久しぶりだね。カラオケとか何ヶ月ぶりだ?」


「そうだね。俺が部活ばっかりだったから…。悲しい思いさせたよね」


「ううん。友達と映画見たりしてた」


「……そう…」


「あ、精市先歌う?」


「ん?じゃあそうしようかな…」




カラオケなんて久しぶりだ。

最後に行ったのはテニス部のメンバーとだったかな?




「出た。精市の十八番」


「これ、歌いやすいんだもん」






手を伸ばし追いかけた〜♪
掴めそうな蜃気楼〜♪



…………



「嘘っ!!!98点っ?!?!ありえんっ!!!こんな点数みたの従姉弟と行った以来だよ!!!」


「だから、従姉弟誰?めっちゃ気になる」


「フフッ、あたしの歌唱力なめんなよ。好きな曲いれたろ」


「え?無視?」




ピッ





胸に貼りついたまま渇いた欲望〜♪
熱にうなされるよ…――「好きな曲これなの?帰ったら赤也潰そ」



「あー、精市のせいで止まっちゃったー…。黒いオーラに侵食されたか…。あと、赤也は潰させないよ。可愛い可愛い従姉弟だから」




「従姉弟?!」



「うん。従姉弟」



「赤也ってうちの後輩で、時々悪魔化するけどあとは人懐っこくてビシバシ鍛えがいがあってあんた潰すよが口癖のあいつかい?!」



「おぉー。一息で言った。うん。その赤也」



「赤也が従姉弟なのかい?!初めて聞いたよっ!!」



「だって初めて話したもん。赤也大好き」



「嘘だろーっ?!そんな強敵が近くにいたなんてーっ!!」



「キャラ崩壊やばいよ」



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