幸村君の彼女6
「ねぇ、精市」
「ん?どうした?」
「柳の目充血してない?」
「いや、あいつ目閉じてるし。分かんないし」
「…そっか…、じゃああたし近くで見てくるね!!」
「え、ちょ!!…待って!俺が行くよっ!!(そんな柳と接近させたくないっ!!)」
「…うん、じゃあしくよろー。柳が目開けてくれるといいね。(副音声バリバリー)」
精市はあたしに背を向けて柳のほうへ歩きだした。
「これでよかった?……丸井?」
「さっすが幸村君を唯一動かせる女だぜ!!」
「褒めてんの?けなしてんの?」
「まぁ、怒んなよぃ。でもこれで柳は開眼するぜ」
「でもさ、これで柳が開眼するとは限らないじゃん」
「絶対するよぃ。前例があるからな」
「まぁ…確かに……。ってか、またなんでこんなことしたの?別に柳も開眼してって言えば開眼してくれるだろうに。
ん?この会話おかしい。普通人間って開眼してるよ」
「柳、開眼してって言うとしてくれないだろぃ?幸村君の黒魔術を使うしかなかったんだよぃ」
「まあね…。でもまたそうまでして……」
「柳が開眼した姿が見たいと依頼されたんだよぃ」
「誰にd…何となく予想ついたけどあえて聞いといてあげる」
(耳打ちする丸井)
「………あー、やっぱり。でもその人のためなら柳が黒魔術にかかってもしょうがないね」
「あの人も変な趣味してるからなぁ…」
「まぁね。あ、噂をすればその人からメールだ」
「え?メアド持ってんのかよぃ?」
「うん、メル友」
「どうした。幸村?」「目薬さしてあげる。目、開けろ。」「え?精いt…ウワァァァァァ…」 「柳もあんな悲鳴あげるんだねぇ」
[幸村君の彼女6]