20:ぼくのかのじょ。 3 / 11 香月くんに視線を向けた弥生先輩は頬杖を付いて言葉を告げる。 香月くんはわなわな震えて頬に自分の手を持っていった。 「はにわちゃんには分からないよ! 宇佐美先輩の恐怖……」 「一発ヤッときゃ満足すんじゃね? あれなら」 「はー! 発想最低ー!」 さらっと最低な発言したよ弥生先輩。 香月くんの反応にもなるわ。 魚住先輩が呆れた表情を浮かべて、読んでいた本を閉じた。 「弥生も声かけられてたじゃん。あれはどうなったの?」 「あれ? あれなぁ、詠関連で声かけられただけだわ、あの女周りの女と仲いい男全部喰いたいだけだから。適当に流した」 「そっか、宇佐美さんって青葉ちゃんと同じバンドの……」 へぇ、青葉さんもバンドやってるんだ。昼間の、宇佐美さんも。 そういえば魚住先輩がぷんぷんしてた葛原先輩もバンドがどうとか言っていたような。 逸れかけた話は香月くんによって戻された。 戻さなくていいと思うんだけど。 ≪≪prev しおりを挟む back |