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8月拍手(夏未、宮坂、坂野上)

■夏休み始まる(夏未)

「今年ももう夏休みだね〜」
「まぁ、しばらく名前のお世話しなくても良いなんて気が楽だわ」
「え〜、私は夏未ちゃんに会えなくて寂しいなぁ。ねぇ、今年はどこか行くの?」
「今年はハワイにすると言っていたわね」
「おー定番!」
「べっ、別に良いでしょう!?」
「うん?悪いとは言ってないけど…海外にバカンス、夏休みらしくて良いんじゃ…?」
「…そういう貴女はどこかへ行くの?」
「んー、お父さんの田舎に帰省するかな?毎年恒例だけど」
「ふぅん…国内旅行、良いじゃないの」
「あっ何かお土産買ってくるね」
「そんな気を回さなくても結構です。羽を伸ばしに行くのだから」
「南部鉄器製の風鈴とかそういうのはどう?」
「…、…、…鉄の風鈴なんて良い音が鳴るのかしら?」
「実際聞いてみたら?高めの音だよ、鉄ってこんな音出るんだ〜って感じ!
あんまり高いのは私のお小遣い尽きるから無理だけど」
「…そこまで言われては断れないわね。
私も何かハワイ土産を持ち帰るという事で交換といきましょう」
「本当?わーい、楽しみ!
フラダンス教えてくれるとかでも良いよ!」
「やりませんっ!」
「冗談だよ〜。
じゃあちょっとの間 会えないけど元気でね夏未ちゃん!」
「えぇ、貴女もね名前。…学校がないからといって怠惰な生活は許さないわよ」
「はーい!また夏休み明けに会おうね〜!」


■夏の練習(宮坂)

「アドバイザー、ちょっと相談したい事が!」
「いや、もう私OGだからさ…勝手に関係者にしないでよ宮坂君…」
「そんな事言わないで下さいよ名前さん。卒業までは関係者じゃないですか…大事な後輩の俺の話を聞いて下さい!」
「自分で大事なとか言う…?」
「違うんですか」
「えぇ…うーん、まぁちょっと面倒臭いけど違わない事もない…うん、もう良いや。
それでどうしたの?」
「はい。ちょっと…もうすぐ合宿があるんですが…練習メニューを作ってもらいたくて」
「現部員と相談しなよ…」
「頼りにならないんですよ!
俺達だけでは飽き足らずサッカー部のメニュー作りも手伝ってたじゃないですか!
考案して下さいよ!」
「毎日の練習内容が部誌に書いてるでしょうよ…、去年の見返しなさい」
「暑すぎて例年通りのメニューにしたら皆倒れてしまうんですよ」
「じゃあ早朝と夕方の気温がマシな内に走りこんで、日中は屋内で筋トレとか」
「ふんふん…、練習以外の諸注意とかありますか?」
「えー…。時間で水分補給して、それ以外は各自で適宜水摂る事?
クーリング用に保冷剤とかペットボトル凍らせた物は部室の冷蔵庫とかに多めに用意しておいたり、後は…」
「成る程…名前さん、ありがとうございます!
分かりました」
「? もう良いの?じゃあ私はこれで…」
「いえ。もう聞くより名前さん合宿所に連れて行って指示してもらった方が早いなって」
「いや折角言ってるのに覚えなよ!!っていうか行かないよ!?」
「そんな事言わずに合宿行きましょうよ!
アドバイザーで参加して下さい!」
「しません!」
「名前さん、お願いしますっ」
「行きませんってばー!!」


■夏休み終わる(坂野上)

「はー…。もう夏休み終わりかぁ…」
「今年の夏はフットボールフロンティアに出たり世界大会あったり、何か忙しかったね。
俺は楽しかったけど」
「確かに充実はしてたかな。
私は休み明けの課題テストは心配だけど…」
「…」
「…」
「…、…」
「…ちなみに、課題はもう終わらせましたか坂野上君」
「大体終わったけど忘れてたのもある!へへっ」
「へへっじゃない!
円堂さんは雷門へ戻ったんだから、しっかりしなきゃ駄目だよキャプテン!」
「ごめん!でも名字さんが言ってくれて助かった、帰って頑張るよ。
準決勝まで出たからって弛んでるって思われたら嫌だしね!」
「…まぁ、坂野上君は要領良いから科目によってはすぐ終わるだろうけど…。
ところで何が残ってるの?」
「読書感想文と自由研究と数学ちょっと」
「結構面倒臭いの残ってる!!」
「数学はホントに後1ページとかだから良いんだけどなぁ…」
「…はぁ、仕方ないなあ…。
自由研究の内容は探すの手伝うから、読書感想文だけ自力で何とかしなよ」
「…#名字さん#、間に合わなかったら、連名とかには…?」
「えぇ?うーん…、なるほどそういう手も…。
出来るならしてあげたいけど、クラス違うからどうかな…」
「あっそっか!
暫くサッカー部中心でずっと一緒だったから忘れてた…!」
「坂野上君ホントしっかりして…!!」


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