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■店外営業
『はー、疲れたぁ…でも今月でキャンピングカー生活終わりだし頑張ろ』


『っらぁ!』


『(おー、サッカーの自主練してる…あのヘアバンドの子上手いな〜。
 …こんな風に移動先で日替わりの風景見るのももう少しかぁ…)』

『…!』

『(あ、何か目が合っ…あれ、こっち来る…?)』

『オイてめぇ、何ガンくれてんだ』

『…えっ…(何もしてないのに怒ってるし…)
 …ヘディングなのにゴールにあんなに刺さるのって凄いなって思って』

『あァ…?』

『(えぇ〜正直に言ったし褒めたのに何で余計に目つり上がってんの?
 駄目だ、絡まれる前に逃げよ)…コレ良かったらどうぞ!』

『はっ!?何だよコレ…!』

『売れ残りの弁当。 私のお昼ご飯だったけどあげる。
 私の家 今度弁当屋から定食屋に鞍替えするから宣伝代わりね。
 いらなかったら捨てて!じゃあねっ!!』

『っオイ!?待っ…、』


『(はぁ、良かった追いかけて来ない…、
 昼ご飯を犠牲にしたけど平和的解決が一番だよね…)』

『何なんだアイツ…。言い逃げしてんじゃねーよ…』




■リピーター

―――カラン・コロン♪

『いらっしゃいま…えっ…!?』

『…何だ出会い頭に…。客に向かって失礼な店員だな』

『サッカー上手かったヘアバンドの…!何でここが…!?』

『てめぇが押し付けた売れ残り弁当の中にここのチラシ入ってたっつーの』

『あっそうだった!!』

『馬鹿か』

『(ぐっ…言い返せない…)…ご、ご飯食べに来たの?』

『それ以外何しに来るんだよ、お前の家 定食屋だろうが』

『えっ…(意外に大人しい…でもカツアゲとかされないで良かった)
 …向こう、常連さんで埋まってるから席ここで良い?』

『別にどこでも良い。看板に書いてた日替わり定食、早いとこ持って来い―――…』




「(―――…本当に大した事ねぇ始まりだったな)」

カラン・コロン♪

「…あれ、ペクだ。夜ご飯もこっちなんて珍しいね」

「…今日は親が出払ってんだよ。作るのが面倒臭ぇ…メシと肉とスープ」

「言っとくけど他の店でそれ通じないからね、癖にするのやめときなよ?」

「ここでは通じるだろうが、さっさと注文通せよ馬鹿店員」

「口悪過ぎの文句言い過ぎでしょ…
 もう、なんでペクがここの常連になってるのか全然分からない」

「…店員の対応が最悪でもメシの味は悪くねぇからだ。
 腹減ってるからスープだけでも早く持って来いよ」

「…ハイハイ(くっ…調理師の免許取って法に触れなくなったら
 スープ私が作ってるって言ってやる…!)」

「(…。初めて俺のサッカーを認める言葉を言った名前が気になったから、
 なんて…絶対に言わねぇ)」



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