8 ACUTE
【 8 NOTE 】








__帽子屋編突入__









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今も遊園地は人で賑わっている。












そんな中僕はというと…。











『こちらです。何かご要望があればお声をお掛けくださいね』









失礼します。と跡付けて部屋をでる。










今は仕事中。









優遇客をVIPルームに案内していたところ。








今までは知らなかったが、改札の奥手に一際目立つ建物が優遇客の客室らしい。








遊園地で寝泊りするなんて騒音が凄そうだよな…と思いつつ客室を後にした。







支配人のもとへ報告に行く途中、ボリスが前から歩いてきたのがみえた。







「よっ!リナリー これで仕事終わりだろ?一緒に遊ぼうぜ!」






『! いいよ!ちょうど体が鈍ってたんだ!』





早く早くと急かすボリスの後をおって園内にもどった。






「なにから乗る?」






『そーだなぁ。。。』







どれから乗ろうかと考えていると、何やらさわがしい声がきこえてきた。






僕たちは顔をみあわせ声のある方へ急いだ。







『お客様。どうなさいました?』






機嫌を損なわないようにと営業スマイルで対応する。






「ああ。なにやら帽子屋と誰かが…」





客は最後で言葉を濁す。






チッ  焦れったい。





でもブラットなら抑えられる気がしたので声の主のもとへとかけよった。







『ブラッド!どうしたの?』





ブラッドのそばにはエリオットがいる。





二人の前には小さな男の子。





男の子の頭にエリオットの銃が突きつけられている。






「エリオット。やめないか」





ブラッドが声を低くして言う。





「だってよぉ!このガキがブラッドの服を‥!」





ブラッドの服を? まじまじと見てみるとアイスクリームが無残にびちゃっとついている。






マフィアのボスにアイスクリーム・・・。






この子もやっちゃったな。相手が相手だし。






とりあえず発泡はさせないようにしないと。






『エリオット!銃をしまいなさい。ブラッドに恥をかかせたいの?』








ブラッド を強調するとエリオットはおとなしくなった。







「っ あんたが言うなら…。」







しぶしぶ銃をしまってくれた。







でも服をそのままにしておくわけにもいかない。







『ブラッド。とりあえず着替えましょう。優遇客専用の建物に着替えがあるんだ』







この場を抑えるためにブラッドを連れ出そうとする。







「ああ。すまないな」











全然悪びれる様子のないブラッド。むしろ笑っているような気がしてならない。












『ではこちらに。ボリスはその子をお願い』













「りょーかい」














ボリスの尻尾は下がり気味。せっかく遊べると思ったのに と目で訴えてくる。













だがブラッドのほうが優先だ。











マフィアのボスともあろうひとがこんな姿では笑いもの。











『着替えにはこの部屋をつかって。』












がチャリと僕は扉を開く。










「ああ。もっと部下のしつけ方を学ばねばな。」








先ほどの僕の沈めようをいってか、ブラッドはクスリとわらう。









『そうだね。じゃあ僕はこれで…』











失礼するよ といおうとしたら・・・









っ!?







ブラッドに腕をつかまれた。









それも優しいものではない。










獲物を狩るような目で、離さんと言わんばかりの威圧だ。










「あの子供の代わりに君が代償を払うのではないのか?逃がしたのは君だ」











「私はてっきりそうだと思っていたのだが‥」














ブラッドは卑しい目で僕をみる。








え。









さぁてこの状況からどう逃げてみせようか。










エンド


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〜あとがき〜

次回はブラッドの罠にはまります!
ああ!かっこいい!
次回もよろしくお願いします!

まゆら
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