落宴ノ星



誰にも見えない天秤が
空と大地を
乗せては揺れた
誰も知らない真実が
時空の狭間に
落ちては消えた


(嗚呼)
(嗚呼)

(創造主よ)


私の命
掻き抱く君は誰
灯されゆく
夜明けまで泣き明かし

時間を止めた
大時計の丘では
誰のために
呪詛が詠われる


(嗚呼)
(嗚呼)

(君よ我よ)


今宵の祀りの庭で
呼吸を忘れて生きた

名も無き私の
ために鳴くのは
一羽の烏
愛を伝えるだけ

約束ごとが
欲しいとねだれば
月夜の許に
共に眠るならば


(嗚呼)
(嗚呼)

(創造主よ)


私の望み
掻き抱く君は誰
明かされゆく
真実には届かない

時間を止めた
時の森の奥では
誰のために
祝詞が溢れゆく


(嗚呼)
(嗚呼)

(嗚呼)


今宵の祀りの庭で
呼吸を忘れて眠る

名も無き私の
ために哭くのは
一羽の烏
愛を伝えるだけ

約束ごとが
欲しいとねだれば
月夜の許に
生まれ変わるならば


(嗚呼)
(嗚呼)

(君よ我よ)





落宴ノ星



- 10 -


[*前] | [次#]
ページ:




人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -