計算?(サソリ)
 



緑が生い茂る中、淡い風が頬を掠る




「いっ、」



今回の任務は結構耐えた。おかげで右足が痛い、くじいた。



早くアジト帰りたい、きっと旦那心配するだろうなー



想像してたら笑えてきた早く帰ろ。








「ただいまー」


「お!ぽてこお帰り!」


「おーデイー。疲れたー!」


「お疲れ」


「あれ?旦那は?」


いつもなら、なんだかんだ
一番に迎え来てくれんのに



「旦那かー?、多分リビングじゃね?うん」



「ふーん・・・ありがと」



リビングか、なんか、自分から行くのやだな
ていうか、引きこもりの旦那が、リビング?
・・・・まぁいいか
とりあえず、お風呂はいっちゃお。







==============


お風呂から出て、部屋着に着替えた
髪の毛は半乾きだけど


「(ふぅ、さっぱり〜)」


自分の髪の毛からはシャンプーの香りが 漂う。
喉渇いたし、リビングいこっかな


旦那どんな顔するかな、
早く顔が見たいなーって


「っ」


なんか、恥ずかしくなってきた!!!
なに考えてんの!?私、


「・・・・ぽてこ?なにしてんの?」


「っ!! ひだん・・・・かぁ」


びっくりしたー
人がいろいろ考えてるときくらい空気読んでほしいよ



「・・・自分の世界入ってたな!よしそのままジャシンさ―」



「あーはいはい」


「冷てぇーなー」

特有のゲハハハという笑い声で笑うひだん
なんでそんな笑い方になったんだろう。

その後もなんかいってたけど無視してドアをあける
そこには旦那と、小南がいた


なんでこの二人?
めずらしいな・・・・・


「あら、ぽてこおかえりなさい」


「帰ってきたのか」

なんかふたりして向き合ってる
なんか、ヤだ。


「・・・向き合って、なにして んの?」


「ネイルやってもらってた」


え?旦那って、そういう器用なこと、
一人でできるよね・・・?


「・・・そんなのひとりでできるじゃん」


少し口調が荒くなる。


「そうだな」

認めるんだ。

「ふーん。」

「怒ってんのか?」

「別に、怒ってないし」

「怒ってるだろ」

「怒ってまーせーんー」

「何で怒ってんだよ」


・・・何でわかんないの?わざとなの?

イライラする、なんで、任務終わって、帰ってきて、早く、
旦那に、会いたかったのに、
その旦那は小南とイチャイチャして、私は、


「―のに―ね・・・」


「え?」


「私は、」


「うん」


「私は旦那に会いたくて、
なのに人の気も知らないで!っっ、はげろ!!!」

思いっきり怒鳴ってやった。

「?!」






======================

「うっ・・・・」

右足の痛みなんか忘れて自室に全力疾走。
ベットへダイブすると同時に布団を頭からかぶる。


布団のぬくもりが憎らしい。そんで今更足痛くなってきた


きっとさっきのは疲れてたんだ。絶対そうだ、絶対やきもちとかじゃない。


やだ、認めたくない


「っ、」


―コンコン―


静かな部屋に響くノックの音。
誰か聞かなくてもわかる。旦那だ。


「いるんだろ」

やっぱり旦那だ。でも、

「・・・・・」

絶対返事なんかしてやんない。

「・・・入るかんな」

「・・・・・・」

ベットがしずむと同時にスプリングの軋む音。
旦那が私のベットに座ったことを知らせる 。


「・・・・さっき、さっきはなんで怒ってたんだ?」


言わない、


「俺、悪いことしてないだろ?」


「わ、悪いこと、した、もん」

「やっと反応したか」


「うるさい、も、やだ」

「ちゃんと教えろよ。直すから、」


「やだ、言わない」

「・・・そんなに怒ってるのか、そ、じゃあ俺は邪魔だよな、部屋、もどるな」

「えっ、あ」

しまった、つい体起こしてしまった。
これじゃあ行ってほしくないみたいじゃんか・・っ、


「ん?なに?何かあったのか?」

「っ!」

絶対確信犯だ!!!
旦那の顔がニヤけそうだもん・・・!

「なぁ、俺にどうしてほしいの?」

 
ギシッ・・・


少しずつ、旦那の顔が迫ってくる
あとずさるけど、所詮ベット。
逃げ道はない。

「やだっ!!!!」

は っ、しまった大きい声で・・・・あ、う、嫌じゃないのに・・・

「・・・あっそう、じゃあ本当に部屋戻るわ」

「ぁ・・・」


どうしよ、やだ、っ

旦那を追いかけようとしたら、右足にすごい痛みが走った

「!!!っい、〜〜〜」

ガタガタバタンッ

思いっきりベットからおちた。








旦那side

少しからかって部屋を出る振りをしたとき、後ろから音がした



なんか投げられたのかと思ったら、まさかの#名前#がベットから落ちてた



ゆっくり近づく


「はぁ、なにやってんだか、」

とかいいつつ、
結構心配だったりする

しゃがんで体をおこしてやろうとしたら、
あっちから抱きついてきた

「っ、や、やだぁっ」


やだ?なにが?


こいつのことが心配でなにが嫌かすぐに理解できなかった

「やだ・・・?なにが?転んだこと・・・か、?」

「ち、がうっ、!、行っちゃやだぁっ・・・!」

「っ、」

今に も大きい目から涙がこぼれ落ちそう。

「お、こんないでっ、」

あ、落ちた。

「とりあえず落ち着けぽてこ」


落ち着けって言ってるけど、やべぇ、すごいかわいい

「だ、だって、旦那、怒って、」

「怒ってないから、な?」

「ほんと・・・?ひっく」

「本当だから、」

「じゃあ、ぎゅってして・・・」

え、どうするか、これ以上近づいたら
理性が保てない気がする


「っ、や、やっぱり怒ってる、んだぁ・・・ふわぁ」


「っ、あー・・はぁ・・・」


ぎゅうっと強く優しく抱きしめる

「・・・・旦那の匂いだぁ・・・・」


きゅっっと服を軽く握ってくる

「・・・・・・・」

これなんの拷問だよほんとにやべぇ。


「・・・あのね、」

「な、なんだ?」

ちょっとどもった・・・。

「あの、ね、あんまり、ね、私、以 外の子と、イチャイチャしないで・・・?」


上目遣いで服を握って、涙目で、
これ計算?これ、計算なのか?


「・・・わかった、からさ、一回、離れる気ないか・・・・?」

「えっ、なんで・・・?」

不安そうな顔。
あーもー本当そういう顔やめてほしい。
頑張れ俺。

「俺の理性がもたねぇ」

「・・・・・じゃあ離れる」

あ、そこは離れるのか。


計算?
(ねぇ、旦那?今日一緒ねよ?)
(・・・・)
(ねぇ・・・)
(チッ、わかったよ、)








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最後は甘い、はず。
旦那は計算だよね!



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