不安定
 

先生の説明を遮りチャイムがなった。


「うーん、微妙なところで終わったな……まぁ仕方ない!じゃあー号令」


終わったぁっ!て声や次掃除じゃん…ってうなだれる声や今日帰り遊ぼーよ!なんて声がちらほら聞こえる。

掃除だ。




掃除もすぐ終わった。
授業が終わったら案外早く終わるもので、あと少しでHRも終わる。

「じゃー終わりっ!」

先生の合図で級長がさよならの号令をかけた。

「サソリっ帰ろー!」

「あぁ」

短い返事を聞いた後に教室を出る。
今日は喜ばしい金曜日だから少し寄り道しよってなった。(半ば強引にだけど)


歩道を二人で歩く
今、私の気分はるんるんだ



「おい…ぽてこ…」


「なにー?」

「金曜日だからって嬉しいのはわかるが、子供みたいにそれに乗るな、危ねぇだろ」


「えー…」


今、私は車道と歩道を分けているボッコリしてるコンクリートのやつの上を手でバランスとりながら歩いてる。


「子供じゃないし、転ばないよ?」

「それをやってる自体で子供だろ」

「子供じゃない!」


「はいはい、とにかく助けないからなー。転んだら、笑ってやるよ、くくっ」


独特の笑い方をするサソリ。そういって助けてくれるの知ってる。だいたい転ばないし!

「その前にころびませーん残念でしたー」


「…どうだか」

フッと馬鹿にしたように言われた


「またそうやって人をバカにーーっ?!!」

やばいっ、サソリに気とられて、自分の足に引っかかった。転ぶっ…!そう思ったとき、抱き留められた


「っ、とー。あぶねっ」


「び、びっくりした……!」


心臓がバクバクしてる。


「びっくりしたのはこっちだ。本当に転びやがって……」


「……でもやっぱり助けてくれたね…」


「…反射的にな」


抱き留められた形のままだったから、そのままサソリに抱きつく。


「っ、?!」


「優しいね」

そういうとサソリはうるせぇなんてデコぴんしてきた。
デコピンって結構痛いんです



不安定
(それを助けてくれるのは君)



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