温度差
サンサンと太陽が私たちを照らす。という言葉が当てはまるような天気。
教室にいても朝だから、クーラーは利かず、歩いて学校に来た私にとって、今この状態はサウナのようだ。
「暑い……暑いなぁ………暑い…暑いっ…暑い!…暑い暑い暑、いたっ!」
「うるせぇよ」
一回暑いと言ったら止まらなくなった私を隣の(認めたくないけど)美少年にたたかれた。
「サソリは暑くないのー?」
「あ?あちーに決まってんだろ」
そういうサソリの顔は涼しげだ。なにこいつ。体中に保冷剤でもいれてんじゃないの?
「ぽてこまた変なこと考えてただろ」
「え?ソンナコトナイヨー!」
思考を見抜かれ(見抜かれてはないか!)、ビクッとした。ため息つかれたし。それからすぐに、サソリがなにかを思いついた顔をした。
「なぁ、暑いんだろ?」
「?…うん」
なんだよ急に。さっきっから暑いって言ってるのに…。しかし本当暑い。髪の毛が汗で纏わりつくのが不快。
「じゃあ熱とってやるよ」
そういうサソリは、とっても悪い顔。いつもか。熱を取ってやるとはどういう意味なのだろうか。そんなことを考えてる合間に、サソリの顔が近づいてくる
「え、ちょ、な、なに…?!」
「なにって?」
惚ける顔も素敵です…!ってそういう場合じゃなくて、
頭を抑えられてるから、身動きができない。足掻いてもサソリの顔は近づいてくる、あと3p…2p…
もうだめだっと思いギュッと目を瞑ったらちゅぅと唇を吸われた。それから
「暑さとれただろ」
なんて涼しげにドヤ顔。
それと反対に真っ赤なリンゴみたいな私。
温度差
(むしろ逆だから…!!)
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