許さぬ


朝、早く学校に来すぎてしまった…。
時計をみると…早すぎでしょ。

だからお母さん変な顔してたんだ…
暇だ。暇すぎ

することないかななんて考えながら
学校中を歩く。

吹奏楽の綺麗な音が聞こえてきたり、
野球部の声、サッカー部の声が聞こえたり

朝から頑張ってるなぁ…

そのまま歩き続けると、ダムダムとバスケの音。

「………」

無意識にここに向かってたみたい。
マネージャーの件、決意したのに私はまだ迷ってるのかな…。
あ、そういえば私、
赤司がバスケしてるところ見たことない。
ちょっとだけ、本当にちょっとだけ覗いちゃお



そう軽い気持ちで見た光景、


それはすごかった
皆が皆一生懸命で、団結してて、声かけあって、


「あれ…?こんなところで何やってるんスか?
俺のファンの子っスか?」

「……は?」

感動してたところ突然声をかけられた
覗いていた顔を声のした方に向けると、
あの有名な黄瀬涼太。
こんな至近距離は初めて

「女の子なら大歓迎っスよ!!ほら、中入って!」

「は?え?ちょっと、まっ」


誰がお前のファンだこら
肩を両手でガッチリホールドされた私は抵抗しても無駄なわけで、そのまま体育館に押し出された


よかった、皆練習に一生懸命で誰も気づいてないみたい…

ほっと胸を撫で下ろしたのも束の間。


「皆ーーー!朝から俺のファンの子見つけたっス!」


その声に一斉にこっちを向く。
そりゃそうだ、大きい声出せば誰だって振り向くわ

黄瀬涼太おぼえてろよ貴様

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