ゴーヤちゃんぷる
久しぶりに仁王と二人で屋上にいる。今日は若松が委員会で昼飯が一緒じゃないのだ。なんか仁王の奴あからさまにガッカリしてやがる。特に交わす言葉もなく膨らませたガムがぱちんと割れた。
「お前、告白しねえの?」
「こく?!」
確かに最初は協力してやるつもりだったし、今も裏切るつもりはない。けれど仁王はいかんせんチンタラしすぎてうざったくなってきた。ていうかこういうこと言わないと永遠に仁王はこのままな気がする。
「別にいいけど、あんま長くたらたらやってると、友達以上は発展しなくなるかもな」
「なんじゃと……!」
あ、今仁王の後ろにショックの雷が見えた。何かまた面倒臭くなりそうだな……言うんじゃなかった。
「決めたぜよブンちゃん……」
「あー? 何をだよ」
「俺、若松さんに告白するナリ!」
「ああ…………って、マジ?!」
冗談だろと慌てて仁王を窺うと、その目はめらめらと燃えていた。こいつ試合のときより本気なんじゃねえか?
って、本当に大丈夫なのかぁ……?
続
20111001
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