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悪寒がとまらない。
内容はたったの一文で、名前も住所も書いてはいない。
内容は恐らく体育についてで、それならば犯人はクラスメイトに限られる。しかし俺の欠席は珍しく、妙に学内に広まっていた。はっきり言って誰かわからない。
これは、所謂ストーカーというものの一つなのだろう。
だが、俺は男だ。女はともかく、男でそんな話は聞いたことがない。
そんな、誰かに言えるものなのか?
なんて言うんだ?

『誰かにストーカーされています』?

まさか。
ふざけているのか。俺は女なんかじゃない。見た目的にも、そこまで弱く見られるわけもない。
全ては、気のせい。そのはずだ。



思わず手紙をくしゃくしゃに丸め、嫌悪がとまらず破り捨てた。
こんなもの、家族に見られたら何と言われるか。部活とて同じだ。

相手は男なのか女なのか。字は案外綺麗だったが、男女関係なく字が綺麗なやつはいる。
恐らく俺のことを恨んでいる奴なのだろう。委員会活動で取り締まるとよく反発されるし、他の部員に部活の成績を疎まれていることもあると蓮二が言っていた。他のメンバーは大丈夫だろうか。聞いた方がいいだろうか。
幸村と蓮二。笑われても良いから話してみよう、そう決意した矢先、事件は起きた。

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