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01



「ふぁ……っと」

ここどこ?

第一声があくびとはなんか嫌だが気になるのはこの空間内。

ジャングルみたいにもさもさとした草木に美味しそうな果実がたくさん実った森の様な場所に座り込んでいた。

エデンの園かよ。

なんて昔習ったキリストのこと考えても意味ないか。

でも私は死んだはず。

あ、二次創作の夢小説でよく見るトリップだったりしてー。

森一帯を見回しながら思った。

まさかね?

今着ている服は夏用の制服でもなく、白い多分男物の長袖Tシャツに白いショートブーツ。

流石に下着はそのまんまだ。

そしてTシャツが大きすぎて萌え袖に膝の少し上までのワンピース状態になっている。

そして白いショートブーツとか王道すぎんだろ。

ガサガサと取り敢えず森を散策してみる。

一旦見回った感じ昆虫や生物、動物はいなかった。

ここはどこなんだ?

でもアフリカとかのジャングルなら動物はいるし、マジでどこ。

三時間歩き回ってへとへとだし、近くにある果物でも食べるとしよう。

かき集めた物はリンゴと少し皮が緑っぽいバナナにくるみっぽいもの。

怖い、いつも普通にこう言うもの食べてるのになんか怖いぞ。

でも取り敢えず食べよう、お腹減ったからね。

エデンの園でもリンゴは禁断の果実とかとされてたからリンゴは最後にしよう。

何度も言うが誰かいないんですか怖いよー。

この不安な気持ちを共有したい!


[禁断の果実が食されました禁断の果実が食されました禁断の果実が食されました禁断の果実が食されました]

急にどこからかアナウンスが入った。

その低い女性の声に肩をビクッと震わせる。

最低でも二回でいいよ言うのは!

何回も言うと怖いじゃないかぁ!!

しかも一気にとか!

てか禁断の果実って、やっぱリンゴのことだよね?

「やぁ、君禁断の果実食べたでしょ」

「え? どこどこ? 何処にいるの?」

「下! 下見ろ! バカぁ!!」

確かに下から聞こえる。

反射的に下を向き、驚愕した。

「しゃ、喋っとる……。ネズミが喋っとる!!」

おっと、思わず広島弁を喋ってしまった。

神奈川生まれの神奈川育ちなのに。

てへぺろ、はい可愛くないですね分かってます。

「だーかーら! リンゴ食べたんだろ!?」

お怒り気味? でも可愛い癒される。

「食べたよ、だからどうしたの?」

「お前軽いな! リンゴは禁断の果実なんだぞ、わかってるのか!?」

「でもあっちでは普通に皆食べてるよ?」

あっち、現実世界のことだ。

それにしてもなぜかアニメ画だぞ、まっさかー。

…………………ね?

「えっとー、もしかしてここって三次元と二次元の狭間だったりする?」

もしかして、の可能性をかけて白くふわふわした可愛らしいでも生意気なネズミに話しかける。

するとネズミはビクッと震えた。

何事かと声をかけようとした時、ネズミ自ら声が発された。

「なんで分かった!?」

まじかーい。

人間パニックになると脳内真っ白になるな。

「ってことは、二次元に行けたりする?」

ニヤニヤと抑えきれない笑みを頑張って抑えながらネズミに問う。

「お前はリンゴ食べちゃったからなー、うーんどーしようかなぁ?」

今度はあっちがニヤニヤとする。

なーんかイラッときますね。

でも可愛いから許す、可愛いは正義だ!

「んで? リンゴ食べたら何になんの?」

「俺がリンゴ大好きだから、それ食べた罰として地獄行けぇ!」

「何それ理不尽すぐる!!」

どぅえ!?

あのネズミちゃんの大好物のリンゴを私がいっぱい食べちゃったから地獄行き?

というかネズミの大好きなものってチーズじゃないの?

てかあんたあの自分よりおっきいサイズのリンゴをたくさん食べらるのかな。

「ちょ、ちょっと待って! いきなり地獄行けって何? リンゴいっぱい持ってきてあげるから二次元行かして!」

まさかネズミ相手に土下座をする羽目になるとは四時間前の私は思わなかっただろう。

「本当か!? は、いや、ダメだ」

「本当は食べたいんでしょ? お願いいたします!!」

デレたネズミを見て、こいつツンデレかようめぇ( ^p^ )とか思った自分殺したい。

あ、もう死んでたんだっけ。

「いいか、よく聞け。この狭間は俺が全て管理している、俺が下した判断で死んだ奴らは天国か地獄かはたまたラッキーなヤツはアニメやマンガ、ゲームどこでも好きなの世界に行ける!」

「そ、それ本当!? てかさっき私地獄って……どんなとこ?」

何年間という場合、やっぱ数百年ここにいるのか?

てかこいつ何歳だよ。

「地獄は俺の部下の魔王が全て管理してるからあんまり知らないが、悪人を一日中老若男女関係なくビシバシやってるそうだ。
それに百歳超えても生きられるからな、心が完全に浄化されたらに天国行けるぞ」

ここにも部下と上司の関係あるんかい。

「うそうそうそうそ、やだ! むりむりそんなの無理だよ? 私なんかした?」

「親友殺そうとしただろ」

「ちょっと脅そうと思っただけだもん! だって現にあいつじゃなく私が死んだんだぞ!」

老若男女関係なくって、じいちゃんばあちゃんも仕事とかやらされてんの?

(地獄ライフは回避せねば!)





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