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『…あ、や、おさまらな…何で…ひぅ』
何度抜いても奥から競り上がってとまることのない快楽にもはやどうしようもなかった。
『こて、虎徹さぁ…虎徹さん、たすけ』
込み上げるどうしようもない衝動に唯一頼れる男の名前を呼ぶ。しかし声は届かない。いつもなら呼んでもいないのに来るのに…回らない頭で考えて、ならば自分から虎徹のとこ行こうと徐に立ち上がりベットから降りようとする。しかし、快感に震えた足には全く力入らなくベッドから落ちてしまう。部屋外で待機していた虎徹は、物音を聞き付け中の様子を伺うようにドア越しに声をかけた。
『バニー大丈夫か?』
『こ、虎徹さ…っ、助けてくだ、さ…あぅ、虎徹さん…』
『バニー…?』
虎徹はそっと扉をあけて室内を見渡した。バーナビーはベットのワキにへたれこんでいて、ふるふると肩を揺らしている。
『虎徹さっ、とまんないです…助けてください…』
そういって下半身丸出しなのも気づかないくらい必死なのか若干焦点の定まらない目で虎徹を見上げる。
『助けてって、言われても…ね…』
『…ふぇ、ダメれすか…?虎徹さん?虎徹さん』
もう呂律も怪しくなってきたバーナビーは必死に虎徹の足に縋り付いた。それからは、壊れた機械のように悩ましげに虎徹さん…と名前を呼んで泣いては無意識だろうが腰をすりつけてくる。時折、肩を揺らして小さく喘ぎ声を漏らしてるあたり、このズボンは今日はもうはけないなと思った
『だっ、わかったよ!!たけど後で文句いうなよ!!』
虎徹はバーナビーの脇したに手をいれ抱えるように持ち上げると、それすらも堪らないといったように声があがる。
『こて、つさ…』
バーナビーはまだ名前を呼ぶのをやめようとしない。なんだかやるせない気持ちになった虎徹は悪いと思いながらも少し荒々しくベットになげやった。
『ひぅ…っ!?』
『あー、わりぃ…うん、わりぃ…って、おいどうした…?』
ベットに投げられた衝撃に声をあげたのかと思ったがどうやらそれだけじゃないらしい、バーナビーはもじもじしながら虎徹を見つめて
『…ん、虎徹さんここ触って、くらさい…きもちぃ』
『え゛っ』
そう示されたのは、柔らかくもない男のまっ平らな胸。どうやら、投げる時にうっかり胸(厳密に言えばそこにある突起だろうが)に触ってしまったらしく、バーナビーは明らかに熱に浮かされ正気じゃない瞳で再度また触るように促してきた。
『えっと…バニーちゃん…?』
『虎徹さん、はやく…っ、さわってくださ』
虎徹が触らないことに焦れたバーナビーは、足を絡めて早くといったように見上げてくる。
『あー、わかったよ。触ればいいんだな…?』
『はぃ…んっ、あっ!』
『バニーちゃん、乳首も感じるの…?』
『あぅ、きもちい…っ』
『聞いてないか…』
乳首をするたびバーナビーは体をくねらせて甘い声を漏らす。バーナビーの乳首は黒いTシャツの上からでも分かるくらいピンっと主張して、それを弾けば体はおもしろいくらいにはねた。そうこうする内にしだいに足をモジモジとさせはじめた。
『虎徹さん…』
『ん、今度は…なに……』
様子がおかしいので問いだそうとしたものの、足に擦り付けられたソレに虎徹は思わず閉口する。
『こっちも…っ』
ゆっくり視線を下ろすと、腹まで持ち上がった雄はピクピクと反応を示しながら通常より些か多いカウパーを零していた。
『…っ』
我慢できないのか腰を寄せるバーナビーの動きはひどく卑猥で、思わず息を呑むほどであった。虎徹は、本人にこそ言ってはいないがバーナビー対する最近の心境の変化を自覚していた。それは、かつて今は亡き一人の女性に誓ったものと同じようなものだった。だからこそ、目の前でさらけ出されるこの状況に少しずつ理性を擦り減らしていた。

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