羽衣伝説 [ 21/27 ]




※文字通りバニーちゃんが天使
虎徹さんはHERO




天界に住む天使バニーちゃんが、ある日うっかり雲の隙間から地上に落ちてしまう。落ちた衝撃で羽を痛めてしまい困っていたところを虎徹さんに見つかり助けられて、ひょんなことから虎徹さんの家に数日お世話になることに。
本来天使は人間に見られていいものではなく。バニーちゃんは虎徹さんの家を離れることを極端に嫌がる。でも虎徹さんは、優しいからそうかーっていいつつ何かと世話をやいてくれた。天使は義理堅いので恩をかえそうと、バニーちゃんは家事を手伝おうとするが、料理もからっきしなバニーちゃん。それでも虎徹さんは『イケメン天使でも、できないことはあるんだな』って笑うだけで気にしたようでもない
バニーちゃんは、天界で一人で暮らしていた。虎徹さんのように無償で何かをしてくれる人はいたが、誰かと暮らしたりはしていなかった。暮らしに慣れはじめるころ、バニーちゃんは虎徹さんと暮らすことが楽しくて傷も癒えてきたのにずっと居座る
『そういや、お前いつ帰るんだ?何かしたほうがいい?つか、傷大丈夫か?』
虎徹さんはいつもの調子でそう聞いてくる。実はもう帰るくらいには傷は癒えていた。間違ったことは言われてない。でもなぜだか帰ると言われた時少し胸が痛むバニーちゃん。
(羽に違和感を感じるけど、傷のせいかな…?)
羽の違和感を言い訳に、少しでも長くいようとするバニーちゃん。そんな、ある日虎徹さんがHEROの仕事で怪我をする。TVを見ていたバニーちゃんはいてもたってもいれず、家を飛び出し久しぶりに羽を使って病院へと向かう。人目を避け病室に窓からはいるバニーちゃん。実際、虎徹さんの怪我はたいしたことなくただの検査入院でバニーちゃんが病院についた時はベットの上で暇そうにしていた。
『虎徹さんっ!窓!窓あけて下さい!』
『えっ!?バニーちゃん!?お前飛べるようになったの!?よかっぅおお!?お前…っ、いきなり抱き着くなよ…な……って、あれ?バニーちゃん、泣いてる?』
『すいません…あの、でも…心配で……無事でよかったです…』そういってふわり笑うバニーちゃん。その時、羽がパサァってとれちゃうの。最初は混乱するんだけど、昔よんだ文献に『人間に恋したら、羽がとれる』ってのが書いてあったのを思い出して顔真っ赤になっちゃうバニーちゃん。
『えっ、熱ある?バニーちゃん?』
『あ、あの…すいません。これは…その…えっと』
『?どうした?』
『あの、別に体調が悪いわけじゃないんです…』
『そうなのか?』
『…はい。あの虎徹さん』
『ん?』
『あの、実は……天使は人間に恋をすると羽がとれるみたいなんです』
『?バニー恋してるの?誰に?』虎徹さんは眉間にシワをよせて、ムッとした顔をする
『えっ、あの…わかりませんか…?』
虎徹さんも大概鈍い人だなっとバニーちゃんは思いながらも話を続けた。
『?俺知ってる奴か?』
『あの、………僕が知ってる人間は貴方だけです…』
『……………えっ』
『……すいません、あの迷惑なら家でてきます』
天使は義理堅い。羽を失ってもバニーちゃんは虎徹さんだけには迷惑をかけたくなかった。好きだからこそ
『え、それでお前帰れるの?』
『…それは』
『前も言ったけど、ずっと家にいていいんだぞ』
『でも…っ、貴方の迷惑には』
『あのなー、いつ俺が迷惑っていったよ?それと泣きそうな顔でいうなよな…』
『…すいません』
『なぁ、バニーちゃん。お前俺が好きなのか?』
『えっ、あ、その……はい』
『じゃぁ、俺の家住めよ。』
『でも!』
『だっ!最後まで話きけよ!バニー、一緒に暮らそう?好きだ』

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