朝起き、仕度をしているとオリオンが起きてきた。
どうやら彼の又従兄弟様は寝起きが良くないらしい。

シグナスを無事起こし朝食の席に着く。
私は軽めのパンとコーヒー、スクランブルエッグに少しのサラダを取るとゆっくり食べる。
一方シグナスは肉とパンしか無く、隣に座っているオリオンが顔を顰める。
(あとで知ったが、彼は野菜があまり好きではないらしい)
オリオンはハムやサラダなどバランスが取れたメニューにしたようだ。
朝食の途中に監督生が時間割を配っていたので受け取ったのだがどうやら私たちの初めの授業は呪文学のようだ。

スリザリンは貴族が多いので皆早めの行動を取っている。
私たちも例外は無く、10分前には着くようにしている。

最初の授業はこれと言って面白味もなく味気なかった。
魔法もこんなものなのかと思ったが、次の授業は映画でも難しいといわれていた変身術なので多少楽しみにしていた。
オリオン、シグナスと一緒に並んで席に着くと教授が来たようだ。

教授の名前はアルバス・パーシバル・ウルフリック・ブライアン・ダンブルドア。かの有名な未来の校長だった。原作を読んでいない私にとっては彼も教授の時代があったのかと驚いた。
彼の授業は難しくもわかりやすかった。
難易度の低くもなくあまり高くもない。
もしかしたら一番好みかもしれないが、彼はグリフィンドール贔屓ではなかっただろうか?

   せっかく面白味のある授業かと思ったのにな。
ふとそう思ってると隣のオリオンがこちらを見つめている。
気が付いて見返したら私と視線が合う前に違う場を見つめている。
シグナスだ。

シグナスはこの私が物思いに耽っていた間に配られた針を花に変えていた。
そしてその変身術を見てあのダンブルドア教授が点をあげたのだ。

(そんなに簡単にあげていいのだろうか・・・)
そんなことを思いながら針をマッチ棒にすぐさま変えてクラスの様子を見つめていた。
この時代のスリザリンはなかなか優秀な人材が集っているようだ。
(まあ、このあとより悪い暗黒の時代に入るのだろうからな)

私はただの次世代への繋ぎのような存在だからな、次の世代からが原作なんだ、と言い聞かせ年相応の反応を見せる同寮生を観察していた。

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