ゆっくり、触れさせて (鬼佐久)
2010/06/20 21:49
佐久間の髪が、鬼道のマントが、風になびく。
昼間は暑いが夜になると少し肌寒い。
宿舎の外にでてから一言も言葉を交わしていない
その十数分の沈黙を破ったのは鬼道だった。
「久しぶりだな」
「…え?」
午前中にも同じことを言われた佐久間は疑問符を浮かべる
「同じユニフォームを着ることも、隣に並んでいることも」
それを聞いて納得した。
選考試合の時も違うチームだったから、鬼道が帝国学園にいたとき以来だ。
「長かったです
鬼道さんが雷門に転校した日から今日までが、凄く長かった…」
「ああ…そう、だな」
やっと追いついた
やっとここまで近付けた。
佐久間はそっと鬼道の頬へ手を伸ばす。
“ペンギン飼育日記”
に提出させて頂きました。
こんな駄文で申し訳ないです…
お題はタイトルで使わせて頂いてます!
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