私がやる必要あります? | ナノ




‖03

朽木ルキアの刑執行が早まったと聞いた。
そもそも力の譲渡は確かに重罪ではあるが極刑になる程のことではない。
白哉も止めることはしなかったとの事だがあの人の性格からすればそれも分かること。
しかしおかしい。
四十六室は何を考えているのか。
今尸魂界で何が起こっているのか。

まぁその侵入した旅禍というのもルキアを救出しに来たのだろうけど。

「あの時と同じ…」

この違和感。
それは100年前のモノと同じ。
あの時居なくなったかつての仲間達は元気にやっているようだけど。

「あー、面倒な事になりそうねぇ、」


とりあえず少し寝ようかしら。
昨晩遅くまで起きてたからすごく眠いわ。

簪を外し長羽織も脱いでソファーに寝転がる。
起きた頃には全てが終わっていますように。




****




結果終わっていませんでした。

あちらこちらで霊圧がぶつかり合っているのは感じていた。
でも私が行かなくても大丈夫かなーと。
ぐっすり眠って目もぱっちり。
手櫛で簡単にといてまた結い直す。
長羽織を持って上に上がってみると地下に行く前にはそこそこ居た隊士が居なくなっていた。

「あ、阿近」

「隊長。起きたんすか」

寝てたこと知ってたんですか、

「ねぇマユリは?何だか双極の丘に沢山の霊圧が集まってるのですが」

「副隊長なら自室で液体化してます」

「なぁに。やられたの?じゃあネムも?」

「はい。涅三席はもう治療は済んでますが副隊長の付き添いです」

「そう。旅禍って強いのね」

そう言い彼方は長羽織を椅子に掛け隊長羽織を手に取った。

「隊長?」

「仕方ない。マユリが居ないんじゃあ私が行くしかないんだろうなぁ」

真っ白な隊長羽織を翻し、十二の文字を背負う。

「あー気が重い。絶対肌が痛くなるわ」

「頑張ってください」

「阿近も来てくださいね」

「…分かりました」

イヤだイヤだと言うけれどやはり隊長で。
やる時はやるのです。
扇子で口元を隠し目を細める。

(本当に面倒な事を…)


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