あおいそら

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憤怒の炎

 大空戦。
 流石に今回はザンザスが私にちょっかいをかけてこなかったので…リボーン達と一緒に観戦します。

「ちゃおっす、クコ」

「Ciao、リボーン」

 軽く会話を交わす。
 途中色々とリボーン達の解説に、へー。と頷きながら見ていた。
 まぁ、ザンザスとツナの戦いより他の戦いが気になってたから…あんまり聞いてなかったけど!

「あれは怒りだァ…」

 私たちの後ろにディーノにつれられてやって来たスクアーロがそう呟いた。

「あ、スクアーロとディーノ。
 ってか、スクアーロ…ミイラやんけ。
 ウケる〜。…とか言ってる場合じゃないね。
 ザンザス怒り心頭でおこぷんやし」

 とか言いながら、ツンツンとスクアーロの頭を突いている間に、ディーノがスクアーロを助け出した経緯を語っていた。
 …ら、なんかスクアーロも語り出してる。

「…その怒りにオレは憧れ、ついてきた」

 包帯の隙間から凶悪な笑みが見えた。
 確かにザンザスはカリスマ的な何かがある、ついて行きたくなるような何かが。
 でも、ボンゴレのボスには…ふさわしくないと私は思う。

――ザンザスとツナが取っ組み合い、そして…ザンザスが凍り始める。

「う゛お゛ぉい!ここから出せェ!!」

 やがて、スクアーロが安全地帯から出せと叫び始めた。
 普通に煩い…。

「じゃかしいわ!」

 煩いので、頭を叩いて物理的に黙らせた。
 ディーノには、怪我人だぞ!?と言われたが、無視させてもらった。


 スクアーロが黙って少したった後、倒れ込んでいるツナの目の前にボンゴレリングを全て揃えたマーモンが現れ、ザンザスの氷を溶かした。
 そして、次々と残りの守護者が集まり…ザンザスはボンゴレリングを指にした。

「あー、止めといた方がええのに…」

「どういうことだァ?」

「いや、何でも無い」

 ウッカリ漏れた独り言にスクアーロが反応したが、適当に誤魔化す。
 ボンゴレの血が繋がってない事はすぐに判明することで、今言っても面倒なことになるし。

 とか思っていると、リングに拒まれザンザスが吐血する。
 そして、またスクアーロが語り出している。
 …ザンザスについて詳しすぎて気持ち悪い気がするけど、気のせいかな?

「るっせぇ!
 気色の悪い無償の愛などクソの役にも立つか!!
 …俺が欲しいのはボスの座とクコだけだ!
 カスは俺を崇めてりゃいい!!」

 なんか、私の名前混じってるし。そしてなんか…乱戦が始まっちゃってる。
 が、観覧席にいる私達は赤外線が解除されず出られない。
 ので…いやー困ったなァ!コレじゃあ助けにいけないネー!!と胡散臭く呟いておいた。



 そして、我がヴァリアーの敗北によってリング争奪戦は幕を閉じたのだった。

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