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▼ 夜が明けた
結局あの後何曲か歌わされ、酒も飲まされて…気がつけば朝だった。
「…朝」
カーテンの隙間から差し込む光に目をしばたたかせて、改めて周りの様子を確認する。
私はL字のソファーに座っていて、何故かザンザスに膝枕してあげている。…そのザンザスは早々に寝てて、現在も寝てる。
ザンザスの反対側にはベルがソファーに突っ伏して寝ている。…ほんの少し?前まで起きていて、やたら絡まれたけど…たぶん眠かったんだろう。
その隣でスクアーロがさっきまで寝ていて、現在起きたらしく無駄に長い髪を掻き上げてキョロキョロしている。
カウンターでは、ルッスーリアとレヴィが死んだように眠っていて…怖い。
マーモンは早々に自室に引き上げたので、この部屋にはいない。…私も部屋に戻りたかった。
喉が渇いたので、足の上に頭をどけると…目が覚めたらしいザンザスと目が合った。
「…おはよ」
「…あぁ」
「今からお茶入れようと思うんだけど…飲む?」
「飲む」
「スクアーロは?」
「あぁ、もらうぜェ」
反応の鈍い2人を一瞥して、お湯を沸かし…昨晩発見した茶葉を急須にぶっ込む。
そして沸いたお湯を湯飲みに注いで、お盆に乗せて持って行くと…ザンザスが寝ている。
叩き起こしてやろうか。と一瞬思ったけど、面倒なので放置。
湯飲みをスクアーロに手渡して、自分の分を飲んだ。…熱っ。
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