あおいそら

<<   >>

quattro

 一通りお土産ものを見て一息ついた時…あれ、なんで私スペルビと水族館デートしてるだろう?と急に疑問に思った。
 そもそも、スペルビがこういう水族館とかっていう情報に詳しい訳がない。…一体何を企んでいるんだろう。

「ねぇ、スペルビ…今更なんだけど、なんで私を水族館に連れてきたの?」

「えっ、あぁ…それがだなぁ」

 一瞬どもったスペルビいわく、とりあえず私とどこかに出かけようと強引に誘ったものの、どこへ行くか思いつかず…渋々ルッスーリアに相談したらしい。…その結果、やっぱり水族館デートよ!ということで水族館に決定されたらしい。物凄くベルに馬鹿にされたらしいけども。

「…気に入らなかったかぁ?」

「ううん、楽しいよ」

 眉を下げながら私の顔を覗き込んできたスペルビにニッコリと笑いかけて、腕をとって引っ張って歩き始める。

「次はラッコが見たいなぁ。
 …ねぇ知ってる?
 ラッコってグルメで高級な食材しか食べないから水族館で一番お金がかかる生き物なんだよ?」

「お、おぉう…そうかぁ」

 無駄知識を披露しながら、ラッコ水槽へと向かった。

<<   >>
Bookmark // Bookshelf

- ©2015/11/17/Thu/AOISORA -