▼ もしかして
なんだか恥ずかしいような思いをした翌日。
何故か今日も一松に会う気がして、ソワソワと1日を過ごしていると、やっぱり一松に遭遇したうえに私に気がついてくれた。
…これってまさか?いやいや、早まっちゃいかん!と早合点しそうになるのを気合で止めて、コチラに近づいてくる一松を待った。
「一松、今日も会っちゃったね!」
「…呪われてるのかな」
マスクを手で持ち上げながらボソボソと呟いた一松に、呪い…!?とショックを受けつつ、めげずに何してたの?と聞いてみる。
「えっ、べ、別に何もしてない…」
「あ、そうなんだ…」
話が終了してしまった!もっとおしゃべりしたいのに…バイバイしたくない、なんて思ってしまってこの場所から動けない。
どうしようかと一松を盗み見ると…目が合ってしまった。
「あ…」
「…どっか食べに行かない?」
「行くっ!」
一松のお誘いに思いっきり頷いて肯定する。
思ったより大きな声が出てしまって顔が赤くなるのを両手で隠しながら、歩き始めた一松の後ろをルンルンで歩く。
どこに連れていってくれるのかなぁ?
<< >>