あおいそら

はなす

 思ったより早く届いたハンバーグを口に運びながら、一松と世間話をしている。
 いつの間にか、普通に話していた。
 ビックリである。

「えっと、一番上から…
 おそ松 クソ松 チョロ松 一松 十四松 トド松…?」

「…特にクソ松がポイントだからね」

 絶対に上から二番目のクソ松は名前がクソ松じゃない。
 純粋に一松に嫌われてる…!
 おかげでホントの名前が分からないから、クソ松と呼ぶしかない。
 でも、それはそれで面白くなりそうな気もする…!

 まぁ、同じ顔が六つ。
 性格はバラバラ。
 全員個性が強い。
 …そんな六つ子全員ともう会いたくないけどね!

「そういや私、自慢じゃないけど影が薄いんだよねー。
 でも何で一松は私に気がつけるの?」

「影薄いとか、意味がよく分からないんだけど…
 むしろ、目立ってるよね」

 本当にそう思っているようで、一松は不思議そうにしている。
 目立つ…私が?
 今まで叫ばないと目立たなかった私が…?

 むしろ、一松のが変わっている。
 私なんかに気がつくなんて。
 それがなんだか、恥ずかしいような嬉しいような…そんな気持ちになった。

 やっぱり、あの時無理やり連れてきたのは間違いじゃなかった。そうハッキリ思った。

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