あおいそら

…ちょ、えっ??

 …ちょっと今、何がどうなってるのか分からないんですけど。
 なんで椅子に座っていて、目の前には彼女。
 意味がわからなすぎてガバガバと紅茶に砂糖を入れながら服を脱ぎそうになるのを抑える。
 流石にココで脱ぐのは許されない事くらいは…うん。

「あなたの飼い主さんは甘党さんなのね?」

 クスクスと彼女は膝に乗せたアイツの喉元を撫でた。
 その瞬間、スプーンで紅茶を全力でまぜた。
 まぜながら考える。何でこんなことになったのか…そもそも、こうなるならトド松に土下座してでもレクチャーしてもらえば良かった…かも知れない。

「にゃーん」

 心配そうな顔をしたアイツがいつの間にか膝の上に居た。
 どうした、大丈夫か?と言わんばかりにペシペシと腹を叩かれた。
 少し考えすぎてたのかもしれない。と息を吐きながら手元に目をやると…大量の砂糖で飽和しきって解けなくなったそれが、ドロリと存在感を放っていた。
 …マジかよ。

 とりあえず、土下座した。


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