不二子と悪夢
2014/05/05 15:29

夢というのは忘れて当たり前の記憶だ。ましてや悪夢なんて思い出す必要はない。思い出したくもない。


しかし時には思い出さずにはいられない場面に立ち会うときがある。

記憶の棚の奥底にしまったはずの記憶は、夢を通して引き出されてしまう。






――私は一人で学校と思しき所をさまよっていた。お世辞にもきれいな学校とは言えない。こんなところからはさっさと出よう。夢の中でまで通学したくない。

すぐ近くにあったトイレに入ってみた。トイレには窓があった。よし、ここから出よう。


校内から脱出した私はいつものようにルパンやBJを探し始めた。今思えばこのときもっと強く意識を持っていればこのまま明晰夢を見続けられたかもしれなかったのに…。残念ながら私の意識は夢に飲み込まれてしまった。ここからは普通の夢だ。




――気がつくと私は遊園地にいた。
隣には不二子がいた。この遊園地はいくつかのステージに分かれていて、そのすべてをパートナーと一緒にクリアしなければ出ることはできない。(普通の夢なので、そう言う設定と思い込まされています。)

ニヤニヤ笑っている長身のヒゲ親父からチケットを渡された。私はこんなところからはさっさと出ようと思い、早速ジェットコースターに向かった。ちなみに私は絶叫系は全然駄目な人間だ(現実でもね)。走り出すジェットコースター。私は終止目を閉じて耐えた。ジェットコースターからおりてから気がついた。不二子がいない…。
不二子は従業員と話していた。私の存在に気がつき、こちらに走り寄ってきた。

「ごめんなさ〜い! ちょっとあっちに行ってたわ。」

まじかよ…。念のため遊園地の従業員に「これクリアしたことになりますかね?」と聞いたら、やっぱりNGだった。しかも今日はもう乗れないから明日また来てくださいとのこと。つまりまたジェットコースターに乗らなければならないということだ。もうやだ。


気を取り直して別のステージに進む。
たどり着いたのは薄暗い建物の中。遊園地とは思えないおどろおどろしい雰囲気だ。

ここ…前にも来たことがあるような…。(夢の中で)
どんなところだったっけ?


不気味な廊下を不二子とともに歩いていく。(イメージとしては「峰不二子という女」に出てきた悪趣味な不二子遊園地の中に近いでしょうか。)

「不二子、さっさとステージクリアしよう…。早く終わらせたい。」

「そうね…。」

不二子は何か思い詰めた顔をしていた。

暫く歩くと、外に出れた。

目の前に現れたのは…濁った緑の煙と黒の煙が混ざったような不気味な暗い空。どこまでも続く砂地。視界を悪くする靄。そして、100mほど先に見える木の柵、どこまでものびているそれは終わりが見えない。重低音とかすれた空気の音が混ざり合って、気持ち悪い音が耳に届く。

私はここで確信した。数年前にもここに来たことがある、と。

確かこの柵の向こうに恐ろしいものがあるんだ。二度と来たくなかったのに…。
前に来たときは柵の向こうに行ってしまった。そこにはこちらに牙を向けた巨大な怪物がいたはず。(言葉にすると全然怖くないな…)

私は不二子の手を引いて建物の中に引き返した。

「ここはすっごく難しいよ? 今日はやめて今度にしよう?」


そこで夢が終わった。時計を見たら時刻は既に午後1時。寝過ぎは良くないなと痛感した。





悪夢の怖さって言葉で伝えるのが難しい…。いや、ほんとに怖いんですってば。
ちなみにこの夢を見る前に実はもう1つ夢を見ていまして…
なんと一家無理心中させられそうになる夢です。父に無理矢理腕を引っ張られてそのまま…

ああ、悪夢を立て続けに見るとつらい。




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