山本武VS.スペルビ・スクアーロ(2/2)

 


今回も少年達の円陣を待ってからチェルベッロが召集をかける。



「では 雨の守護者は 中央へお集まりください
 尚 今回は水没するため 観覧席は 校舎の外となっております

 勝負の様子は 壁に設置された 巨大スクリーンに 映しだされます
 守護者以外の方は すみやかに 退室してください」



一足先にスクアーロだけを残して来たため、あたしたちは外に居るが、チェルベッロが言った通り、校舎の壁面が巨大なスクリーンのようになり、チェルベッロのどちらかの顔がデカデカと写っている。



「なお 制限時間は 無制限です」

「ゔお゙ぉい!! まだ懲りないらしいな
 一週間前に 逃げ出さなかったことを 後悔させてやるぞぉ!!」

「ハハ
 やってみなきゃ わかんねーぜ」



スクアーロの挑発にも微動だにしない少年。



「それでは 雨のリング S・スクアーロVS.山本武勝負開始!!



「とばすぜぇ!!!」



チェルベッロの声が終るか終らないかと言う際どいタイミングでスクアーロが ドン と飛び出る。スクリーンには画面一杯にスクアーロが写っている。



   パシャッ



それを見てから山本武も動きだし



   ビュッ  ザッ



スクアーロの一手目をしゃがんで交わした山本武に、瞬時にスクアーロが反転して ドシュッ と仕込み火薬が飛び出す。



   ドゴオ



相変わらずの爆音とともに巨大な水の柱が立つ。



   ザッ



「ほう よけたか」

((先ずは様子見なんだろう))

「あっぶねー
 あんたに負けてから 毎日やってた イメトレのおかげだな」

「イメトレだぁ?
 カスがぁ

 こいつも イメージ……

 できたか?」



バシャバシャバシャ と走りながら急に ピシャ と姿を消して山本武の背後に周り バッ と姿を表すスクアーロ。瞬時に気付いた山本武が反転し



   ガッ



二人の剣と刀が激しく音を立てる。



「ゔお゙いっ!!


 あれが オレの力だと 思ったら 大間違いだぁ!!」



瞳孔の開ききったスクアーロがスクリーンに写る。



「死ねぇ!!」



   ドシュ

   ドォン




再びスクアーロの剣から間近で山本武に仕込み火薬が飛ぶ。



「フッ」

『!?』



   ドウッ



しかしスクリーンに写し出されたのは、先程とは違う映像。爆煙の周りを水が取り巻いているようにも見える。



「山本の奴 抜いたな  」

「えっ!?」

「  これが 時雨蒼燕流
 守式 七の型」



 繁吹き雨



   バシャ



「何だとぉ!!?」


12/02/20


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