決着(1/4)

 


「これでダメ押しだぜ!!」



   ドシュウウウ

   シュウウウウウウウウ

   ゴッ

   ドガガガガッ




ベルに更にロケットボムがうたれる。



「……… バカな ………」

『べ……る…』

「これだけ 撃ち込まれれば さしものベルも…」

「墜ちたな」



男共の心配皆無な声にシャマルの声が重なる。



「やりやーった な……
 いいんじゃねーか?

 あいつが 嵐の守護者で」



爆風が晴れた中に見えたベルの姿はもうボロボロでくたばっている。そこにそっと近付く獄寺隼人。



「終わったぜ」

「いいえ 完成した 嵐のリングを 所持するまで 勝利と 認められません
 2つのリングを手にし 嵐のリングを 完成させて下さい」



すっ と現れたチェルベッロの言葉に「けっめんどくせー」と頭をかく獄寺隼人。



「残り時間は あと3分です」



「……
 ったく

 バカ面 しやがって…
 天才が 笑わかすぜ

 てめーには 訂正 させたかったぜ
 10代目への 侮辱の言葉を」



静かに呟きながら、倒れたベルに フラフラ と近付く獄寺隼人。
しゃがみ込んだ瞬間、リングに手が伸びたのは



「あ゙…

 はあ゙…」



「!!」

「!!」

『!』



「勝つの オレっ!」

「ってめえ!!」



ベルの腕だ。



   ガッ



「放せ!」



獄寺隼人がベルを殴りつけるが、ベルは獄寺隼人の裾を グッ と掴みはなさない。



「ベルの奴 まだやれるのか?」

「いいや おそらく彼を 動かしているのは 勝利への本能
 負けを 認めない 王子の本能だ」

「知れば知るほど 異常な奴だ」

『ベル……よかった…』



   ガラ   ガラ



「てめーー 往生際が 悪いぞ!」

「リング!!」



二人はゴロゴロと転がりながらリングを奪い合うが…



「…………そろそろ…」



「間もなく 約束の時間です」



   カッ・・・

   ドガガ・・ン




「!?」

「な」

「お」

「お話した通り 勝負開始から 15分経過しましたので ハリケーン・タービンの 爆発が順次 開始されました
 図書室の 推定爆破時刻は およそ1分後です なお観覧席には 爆破は及びません」



…時を告げたのは、チェルベッロの淡々とした声とハリケーン・タービンの爆発音。


.


<< >>
「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -