少年の目的(3/3)

 


   ガッ

   ズザッ




スクアーロに左の鎖骨から斜めに斬り込まれたターゲット。頭に点っていた死ぬ気の炎も シュウウウゥ‥ と消えてしまった。


「ゔお゙ぉい
 まさかオレに 勝てるとでも 思ってたのかぁ?

 野良犬の 分際で……
 話は そっちのガキから 聞くことにしたぞぉ

 てめぇは 死ねぇ!!」



スクアーロがターゲットに勢いよく飛び付いた時



   ズガン



と重い銃声が響いた。



「復活!!!!

 ロン毛!!!
 死ぬ気で お前を倒す!!!」



その銃声は、さっき逃げ出そうとしていた少年の脳天をぶち抜いていた。少年は、何故かパンツ一丁で頭に死ぬ気の炎を点しながら、素手でスクアーロにかみついた。



「ゔお゙ぉい
 なんてこった…」

『あの死ぬ気の炎に…』

「このグローブの エムブレムは…」

『まさかあの少年 噂にきいた 日本の…』

「そうか…… お前と接触する ために……

 ますます 貴様ら 何を 企んでんだぁ!?
 死んでも 吐いてもらうぞぉ オラァ!!!」



スクアーロの表情が変わったということは、どんぴしゃりね。

あの少年が……



「うおおおお!!!」



   ブオッ

   ガッ




「!?」

「ゔお゙ぉい」



拳を握りスクアーロに迫った少年だけど



「よえぇぞ」



   ガキッ



剣を一降りするだけで飛ばされてしまい



   ガキキキッ  ドガッ  ガキンッ  ドォン



凄まじいスクアーロの剣撃で死ぬ気状態も切れてしまった。



「ゔお゙ぉい
 いつまで 逃げる気だぁ!?」

「ひいいっ」

「腰抜けが!!」



   ドシュシュッ



またもスクアーロの剣から火薬が飛び出す。



   ブウウン



しかしそれは少年に当たる前に、飛んできたブーメランのようなもので回避された。



   ドガガン



物凄い爆音と煙が辺りを包む。



「くっ」



((ったく、しつこい奴))



煙が中々晴れないものだから周りの状況が掴めない。

やっと晴れてきたかと思うと……



   パカッ



バジルは少年に小さな箱を渡そうとしていた。



((あれは……))



駄目だ!この距離じゃ彼等に逃げられてしまう……



『スクアーロ!!』



あたしはスクアーロに叫んだ。すると、スクアーロも直ぐさま気付いたらしい。



「ゔお゙ぉい

 そぉいぅ ことかぁ
 こいつは見逃せねぇ 一大事じゃねーかぁ

 貴様らを かっさばいてから
 そいつは 持ち帰らねぇとなぁ」

「くそ」

「ひいいいっ なんなの〜!!
 どーしよー!!」



小さな箱を持った少年はひたすらに怯えていた。



「…… やべーな」


12/02/02

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