少年の目的(2/3)

 


「その言葉 そのまま返すぜ」



余裕着々の状態で煙草を蒸す銀髪の少年が言った。何とも口が達者なことで。



「ありゃ剣だろ? オレからいくぜ」



もう一人の黒髪の少年が前に出る。



「やめてください!
 おぬしらのかなう 相手ではありません!!」



流石はバジル。門外顧問でちゃんと扱かれているみたいね。あたしたちの凄さが解るだなんて。

しかし、それでも黒髪の少年は前に出た。

愚かな子。ちょっとあたし好みなのにな♪



「後悔しても おせぇぞぉ」

「行くぜっ」



そう言って、少年は真っ向からスクアーロに飛び付いた。



   キイン

   キシッ  キキキンッ




スクアーロの剣と少年の刀が交わる。



「貴様の 太刀筋
 剣技を 習得していないな」

「だったら 何だよ」

「軽いぞぉ」



   ガキンッ

   ドシュ




スクアーロの剣から仕込み火薬が飛び出す。



   ドゴッ



その爆発とともに どさっ と倒れる刀の少年。あーあーあ、可哀相に。



「ヤロッ!!」

「おせぇぞ」



今度は銀髪の少年が、両手に大量のダイナマイトを構えて前に出てくる。でもね……



   スパン

   ヒュッ

   ゴッ




スクアーロが一瞬でダイナマイトを切り、振り上げた右足で銀髪少年に踵落し。そのまま ダンッ と地面に倒れ込む少年。



『ほら……スクアーロにたてついたから』

「ゔお゙ぉい
 話に ならねーぞぉ こいつら

 死んどけ」



振り上げた右手の先には先ほど倒れた銀髪の少年。そのまま彼が右手を振り下げた時。スクアーロと銀髪の少年の間に割り込んで来たのは



『わぉ。生きてたの』



   ガキ



ハァハァと息を荒げながらなんとか武器でスクアーロの剣から守っているターゲットの姿。



「いよお゙ぉ ゴミ野郎
 そろそろ ゲロッちまう 気になったかぁ?」

「断る!!」

「なら ここが 貴様の墓場だぁ」



辺りに キン キキキンッ と尋常じゃない金属音が響く。



((ん?))



「ひいいっ
 やばいよ!!
 ど…… どーしよー」



腰が引けて今にも逃げ出しそうな、最初の少年。



((友達を置いて、逃げちゃうのかな♪))


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