了平の右(5/5)
「娘さん達が コロネロを探してたんで エスコートしたんだ」
「父さん!!」
そして少女二人と共に現れたのは、沢田家光。
「お兄ちゃん どうして!?
傷だらけだよ!」
「……」
リング上で倒れている笹川了平に短髪の少女が タタッ と駆け寄る。
「あらまあ あなた この坊やの 妹なの?
お兄ちゃんはねえ 私との戦いに破れ 殺されるのよ<3」
ルッスーリアの声に少女の顔が険しくなる。
「お兄ちゃん やめて…!!
ケンカはしないって 約束したのに!!」
((!? まさかこの子 普通のケンカだと思ってるの?))
「お兄ちゃん」とひたすら問い掛ける少女に笹川了平が少しずつ起き上がる。
「……ああ たしかに 額を割られた時………
もうケンカはしないと 約束した…
だがこうも 言ったはずだ…………
それでもオレも男だ… どうしてもケンカを しなくちゃならない 時が来るかもしれない…… しかし京子が それほど泣くのなら もう
オレは…
負けんと…!!!」
どんっ
笹川了平が再び立ち上がった。
「みさらせ!!! これが本当の 」
ダッ
再度ルッスーリアに勇猛に突っ込んでいく。
「まったく しつこいわねぇ
これで 終わりにしましょ」
ススス・・・
ルッスーリアも併せてステップを踏み出す。
「 極限ーマキシマムー!! 」
「 太陽ーキャノンー!!! 」
カッ
ピシ ピシピシ
バキャッ
12/02/06