日も暮れてきた夕方。VARIAの幹部は全員談話室に集められた。



「よしっ、全員揃ったな!」



得意気に頷いたXANXUSさんはあたしの肩をガシッと掴み前に一歩出させる。そして口を開いて……



「是是、然然」

「「「「「・・・・・・」」」」」

「って、おい!『是是、然然』って言われたら『各各、うまうま』と答えるのが決まり文句だろうが、カス共!」



自信満々で言い放った一言を軽く受け流されて逆ギレするXANXUSさn‥、あ、いや。ボスさん。
挨拶に行った時にXANXUSさんは堅苦しいからやめろと言われてたんだった。

しかしめげずにもう一度。



「是是、然々」

「「「「「・・・・・・」」」」」



しかし他の幹部さんたちもまたもやスルー。



「そうか、お前らの俺に対する態度はよーく解った」



今度はボスさん拗ねたのか、少し淋しそうな声で、だけど悟られないように強がっている。



「ぼ、ボス!俺はそんなことッッ」

「黙れ、カス!」



そう言ってさっき口を開いた、幹部の中で一番大きな男を一蹴する。
そしてあたしに向き直って、もう面倒臭いからお前が自分で説明しろと言い残し、部屋から出て行った。

談話室に取り残されたあたしと幹部さん5人は暫く呆然としていた。が、とりあえず自己紹介しないといけないと思い



『是是、然々』



面倒臭かったのであたしも省いたら



「ゔぉぉおぉおおい!!お前もかぁ!」



と超騒音を発する銀髪長髪サラサラヘアーの(認めたくは無いが)美形の人に怒鳴られた



「うるせー、カス」



瞬間に再び談話室のドアが開きボスさんが帰ってきたかと思うと、銀髪の人が「ゔぉ」と声を出して伸びた。見ると床の絨毯が濡れて色の着いたガラスの破片が散らばっている。
あー、なるほど。そういうことか。
そして伸びている銀髪の人を横目に目の前に立っている、ルッスーリア(だったっけ?)さんと金髪の前髪長い人とフード被って上に蛙(?乗せてる赤ん坊とさっきボスさんにカスと言われた大きい人に向かって



『と、言う訳で今日からお願いします』



とペコリと頭を下げる。「いや、どういう訳だよ」となんか天の声が聞こえた気がするが、面倒臭いのでスルーしておこう。



そしてこのあと何だかんだと言いながら、自己紹介をしーの、一緒に夕食を食べーの、軽く城の中を案内してもらいーの、部屋も貰いーの。
日本を出発してから既に2*時間。長い長い一日目は終った。


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