- ナノ -
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どうしてかな、と彼は呟いた。寒いのが嫌なら、冬でももっと暖かい地域に移り住めばいいんだけど、それでもここがいいって思う自分がいるんだ。
この場所が好きなのだな、と竜は言った。彼は、首を縦にも横にも振らなかった。心の奥底ではそうなのかもしれない、と、一言だけ口にした。
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