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 もしかしてあなた、街から来た竜、と突然声をかけられた。驚いて振り向く。白い翼の、華奢な竜がこちらを見ていた。竜が頷くと、白竜はやっぱりね、と言う。見ない顔だし、飛んでいく他の竜を随分ぽかんと見上げてるんだもの。目を瞬かせる竜。白竜はふっと笑った。よかったら、いろいろ教えてあげましょうか? 白竜の申し出に、竜はぺこりと頭を下げた。


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