- ナノ -


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 草原に伏せた竜の背によじ登りながら、少女は言う。ドラゴンさんって、おっきくて、つよくって、お父さんみたい。お父さんもね、せなかにのせてくれるんだよ。
 つぎはいつお父さんに会えるかなあ、と瞳をきらきらさせる少女を、竜は見守る。彼女の父親はもう帰ってこない。そのことを、竜は知っていた。


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