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　追いつけない。竜は自分の先を飛ぶ飛竜の後ろ姿を見ていた。あと少しというところで、するりと距離をとられてしまう。しかも、飛竜の羽ばたきには何の無理もない。必死に追う竜とは対照的で、まるで空気のように軽やかな身のこなしだ。見事なものだな。飛び終えた竜は心から飛竜にそう言った。飛竜は口の端で少し笑うと、再びどこかへ飛び立っていった。

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