- ナノ -


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 おやすみ、と、彼女は言った。竜の体と、尻尾の間にうずくまる。そこが毎夜、彼女の指定席だった。やがて健やかな寝息が聞こえてくるまで、竜は彼女を見ていた。月明かりが優しく包むように、竜と人間を照らしていた。


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