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　竜に最も有効な武器は竜。そう考える人間は少なからずいた。騙す。捕らえた竜を盾に取って脅す。人に都合の良い教育を施して仔竜を育てる。はじめ、人はそうしてその「武器」を手に入れた。だがやがて、竜の持つ理性や知性自体を邪魔に思うようになる。それらを丸ごと溶かしてしまう技術は速やかに開発された。
　こうして意思を持たぬ竜が生まれた。彼らはただ荒れ狂った。目に入るもの、世界、自分。その全てが憎いというように。

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